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第四十二話 静かなる御業
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ソレイユに警告する。それを受けたソレイユは不敵に笑いながら眼光を鋭くする。

「・・・いやだ、と言ったら?」

その瞬間、一筋の閃光が走った。咄嗟に刀を抜き、その閃光を受け止める。甲高い金属音が円状のフロアに響き渡る。それと同時に軽い衝撃波も生じていた。

「さすが、≪三将≫と称されるほどの実力者。ずいぶんと、速いな・・・」

「≪三将≫のことを知ってるのか?本当に何者だ、お前?」

「さぁ、なっ!」

ギィンッと、より高い音を出してソレイユはフォルテの野太刀を弾いた。フォルテはその力に逆らうことはせず、弾かれた力を利用して距離を取った。

「そんなにこのアイテムが欲しいのか?」

「ああ、欲しいね」

素直に告白するフォルテにソレイユはどうするか迷う。正直な話、フォルテの実力は聞きしに勝る実力だった。

「≪三将≫とか≪七大罪(アルカンシェル)≫に数えられる奴っていうのはこうも化け物揃いなのか?」

「≪種族九王≫には及ばねぇがな」

フォルテの聞き慣れない単語にソレイユは首をかしげた。

「・・・なんだよ、その≪種族九王≫って?」

「≪三将≫や≪七大罪(アルカンシェル)≫知ってのに、なんで≪種族九王≫を知らないんだよ・・・」

「・・・おかしいのか?」

「当たり前だろっ!?≪種族九王≫―――初代領主たちのみに与えられる称号であり、その種族最強であるという絶対不変の証なんだぞ!だから、領民はそのプレイヤーたちを王と呼ぶことで、畏敬の念を表したんだ!そして、その王と呼ばれるプレイヤーたちのもとに集った実力者を総称して≪三将≫や≪七大罪(アルカンシェル)≫と言われるようになったんだよ!わかったか!!」

そのフォルテの言葉に後ろの三人のうち二人は首を縦に何度も振り、残りの一人は今まで知らなかったことに感心していた。

「それは知らなかった」

「まったく、勉強不足もいいところだ」

やれやれといったように肩を竦めながら首を横に振るフォルテ。どこか理不尽を感じるソレイユだが、今はそれは置いておくことにする。

「で、話は戻るけどこのグリモワールっていうアイテムってなんなの?」

「そこまでの親切心はおれにはねぇよ」

そういってフォルテは野太刀を構える。それに合わせてソレイユも構えこそしないが、戦闘態勢へと入っていく。

「だろうな。一応、敵同士だもんな。それより、後ろの三人に加勢してもらった方が楽なんじゃねぇの?」

「そういうのは俺の好みじゃないんだよ。それに昨日の太刀筋を見た時からお手合わせ願いたいと思ってたんだ」

「へぇ、意外だ。結構熱いタイプなんだな、あんたって」

軽口を叩いているが、二人の目は一寸たりとも油断はなく、その気配は鋭いままで
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