第八話 これが歴史です
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るのに素直に礼を言ってた。でもなあ、それじゃあ済まねえんだよ。俺達が捕獲したのはブラウンシュバイク公の派遣した艦だけじゃなかったんだ。他にも討伐軍の艦も捕獲したんだよ。
連中はな、ブラウンシュバイク公の派遣した艦がヴェスターラントに核攻撃を加えるのを録画してこいって言われてたんだ。止める必要は無い、録画して来いってな。命じたのはオーベルシュタイン総参謀長、あの死人みてえに顔色の悪い奴だ。親っさんがそれを言ったら金髪の奴、引き攣ってたな。
金髪の奴、知らなかったのかな。一度話をしたいって言ってたけど親っさんは内乱が終結したらガイエスブルク要塞に行くって答えた。連中の証言を録画してあるから妙な事は考えるなって言ってね。金髪はそんな事はしないって怒ってたけど親っさんがオーベルシュタインに釘を刺しとけって言ったら黙り込んじまった。
ブラウンシュバイク公は哀れだったな。兵士が皆逃げちまって戦う事さえままならなくなったらしい。貴族の中には将来に悲観して自殺する人間も居たみたいだ。最後の一戦を挑んだが艦の中で平民出身の兵士が貴族の士官を殺したりしてまともに戦いにならなかったって聞いている。大敗して要塞に戻ったけどどうにもなんなくて自殺したようだ。
親っさんはこれから金髪に会いに行く。金髪は今日捕虜を引見して待遇を決めるんだそうだ。まあ使える奴は部下にしようって事だろう。本当は戦勝記念式典でやりたかったらしいが赤毛がまだ来てないからな。何時までも捕虜を捕虜のままにはしておけないって事だ。元々は帝国人だし、事情が有って敵になった奴もいるだろう。
親っさんはそれに立ち会いたいと金髪に言って金髪が了承した。多分、例の話と黒姫一家の報酬も決めるんだろう。金髪にしても戦勝記念式典はそういう面倒なのを終わらせてからにしようって考えも有るのかもしれない。祝い事ぐらいは変に気を回さずに祝いたい、そんなところかもな。
要塞の中を式場に向かう。親っさんと副頭領、俺、ウルマン、ルーデル、ヴァイトリング、ヴェーネルトの七人だ。親っさんの前を俺とウルマン、後ろをルーデル、ヴァイトリング、ヴェーネルトが守る。副頭領は親っさんの隣だ。問題はねえんだろうけどな、念のためだ。何と言っても周囲の壁や柱には銃撃の跡が有る、ここでも殺し合いが有ったって事だ、嫌でも緊張するぜ。多分要塞の中で平民と貴族の殺し合いが有ったんだろう。酷い戦いだったってのが一目で分かるよ
式場に着くと入り口で衛兵が武器を持ち込むなと言いやがった。預かるから寄越せと。何考えてやがる、この馬鹿。俺達海賊に武器を渡せだと? 海賊の世界じゃなあ武器を渡せってのはお前らは信じていないって事なんだよ、客を迎える態度じゃねえ。つまりいつでもドンパチ始めるぞって事だ。
結局俺達は武器携帯のま
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