第六話 死の恐怖
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が湧いてくるので、疲労の色が見え始めてきた。
俺も数こそ少ないが、無限のモンスターの壁に正直疲れを隠せなかった。
そんな時、俺の目に留まったのは、最初にあけた宝箱。
宝箱は今もけたたましく鳴り響いている。
俺はもしや、と思い目の前のモンスターを切り捨てると宝箱に突進した。
目の前に宝箱が現われ、俺は一気にそれに向かって剣を振り下ろした。
すると、今まで騒々しくアラームを鳴らしていた宝箱は消え去り、モンスターの出現は止まった。
セイバーはこれを好機と見たのか、目の前にいたモンスター達を切りはらい、剣を構えた。
そして、
「風王鉄槌(ストライク・エア)!!」
剣から爆風を巻き起こした。
不可視の剣から巻き起こされた暴風は、たちまち部屋に残っていたモンスター達を一気に吹き飛ばし、ポリゴンへと変えた。
風が止むと、部屋には俺とセイバー、黒猫団のみんな以外、残っていなかった。
俺たちはなんとか生き残ることができたようだ。
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「はあ、はあ、はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」
誰かが息切れを起こしてその場に座り込む。
「…全員、無事だよな……」
俺は皆に無事を確認する。
突然の出来事で俺もさすがに焦り、全員で生き延びることを一瞬でも諦めてしまった。
だが、セイバーが奮闘してくれたおかげで、俺たち全員が生き延びることができた。
セイバーにはいくら感謝しても感謝しきれない。
「セイバー、ありがとう。あとお疲れ様」
俺はセイバーにねぎらいの言葉をかける。
だが、
「……」
セイバーは無言のまま辺りを気にしている。
剣もまだ構えたままだ。
「…ど、どうしたんだ、セイバー?」
「―――――いえ、気にしすぎたようです」
セイバーはそう言うと辺りへの警戒を解いた。
剣を下し、俺の元へと歩みよってくる。
その時だった。
「ぐあああああああああっっ」
突然誰かの叫び声が聞こえた。
慌てて声の聞こえた方向へと顔を向ける。
そこには左胸から赤いエフェクトを撒き散らしているテツオの姿があった。
テツオはそのまま力なく倒れると、バシャン!という、プレイヤーが死亡した事を知らせる時特有の無情な効果音がその空間に響いた。
「うああああああっ!」
「な…なんだよ一体!!」
突然の出来事に他のメンバー内が混乱に陥った。
「ああああああっ!」
次に叫び声が聞こえたのは俺の背後からだった。
俺の背後ではササマルが体中に赤いエフェクトの華を咲かせていた。
「っ!…キリト!!」
セイバーは素早く俺の側へと駆け寄ってくる。
だがその駆け寄ってくる間に
「うあああああああああっ
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