追想〜復讐の誓いと純白の剣鬼〜
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「コぉんのっ!バカ野郎がァァッ!」
帰ってきた途端、クラディールはアルゴに殴り飛ばされた。システム保護が発生しない絶妙な力加減の一撃に、細長い彼の体は堪らず吹っ飛び近場の壁に当たる。
「俺のことは何とでも言えよ。俺は確かに仲間を見捨てた臆病者だ。けどな・・・・・・・」
しかし彼は直ぐに立ち上がると、鋭い眼光でアルゴを睨み返した。
「キリトは何の関係も無い。俺が無理矢理引きずってきた。」
「んなことァ関係ネェ!お前ら・・・・・・・!!」
アルゴは歯を食い縛り、目に涙まで浮かべながらもクラデイールに馬乗りになって殴り続けた。何度も、何度も、何度も何度も。
「もう全員殺されちまってんだよ、曙の矢<アマテラス>の連中・・・・・・・寝返ったカーンとハフナー迄な・・・・・・・!!」
その時、アルゴがクラディールを殴るのを止められなかったキリトから、全ての音と温度が消え、絶望だけが世界を埋めた。
「お、おい・・・・・・・何だよそれ・・・・・・・だ、だって・・・・・・・」
だってから言葉が続かない。当然だ。キリト達は、このままだと確実にリオナ達が殺されると分かっていながら、敵に背を向け逃げたのだ。
「カーン達も知り合いを人質に取られて無理矢理やらされてたんだ。そして口封じに殺された・・・・・・・・・恐らく、人質にされていた人達ももう・・・・・・・・・」
「しかも・・・・・・・」
アルゴが言い淀む。今の彼女に損得勘定が働いているとは思えないので、単に言いづらいのだろう。
「どんな事だ?言って欲しいんだが・・・・・・・・仕方ない、いいよ」
「いや、お前らには知る権利がある・・・・・・・・けど、後で聞かなきゃ良かったなんて言うなよ」
「あぁ、何だ?」
彼女の口から発せられた事実は、キリトとクラディールを更に復讐へ駆り立てた。
「・・・・・・・・奴等、リオナ達を好き勝手に弄んだ後、殺したんだ。しかも、その一部始終を記録した記録結晶を高額で売り捌いていやがるんだ。」
「「何だって・・・・・・・・!?」」
「アタイが仕入れた情報はそこまでだ。これ以上は何も知らない・・・・・・・・」
「いや、良いぜアルゴ」
アルゴは一瞬、クラディールがなんと言ったか分からなかった。
「キリト、お前も来い、お前が居なきゃ話にならないからな・・・・・・・・」
キリトはそこに居なかった。
「まさか・・・・・・・畜生ッ!」
「オ、オイ!どこ行くんダ!」
アルゴが叫ぶが、クラディールは目にも止めない。彼女を死なせてしまった以上、彼を死なせる事は絶対に出来ない。そう、己の命に代えてでも・・・・・・・・
キリトサイド
キリトは今外周の淵に立ってい
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