第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第13話 学院長登場
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ら四十年ほどの間には無かったと言う事ですか。
これは、何か起きつつ有る可能性も有りますね。
但し、それが俺に何か関係が有るかどうかは判らないのですが。
確かに、俺の見た目は人間ですけど、その本性は龍。まして、才人のようにルーンが刻まれる事によって、特殊な能力を付加された訳でもない。
それに、うなじの辺りに使い魔のルーンが刻まれた理由も判っています。
おそらく、この世界のルールと雖も、俺に使い魔のルーンを刻める位置が其処にしか無かったと言う事なのでしょう。
そこは、俺に取っての『逆鱗』に当たる位置ですから。
この状況証拠から、俺を召喚したタバサの状況は、この世界の召喚魔法のルールからは大きく逸脱した状態ではない、……と言う可能性の方が高いと思います。
「タケガミシノブくんじゃったかな。何かが起きつつ有る可能性も有るが……」
オスマン学院長がそこまで言ってから、少しタバサの方を見つめる。
えっと、この感覚は……。
いや、魔法学院の学院長なのですから、タバサの事情と言うヤツを多少は知っていても不思議では有りませんか。
「ミス・タバサの事を宜しく頼む」
☆★☆★☆
来た時とは逆に、俺の方が一歩先を歩みながら階段を降りて行く俺とタバサ。
それに、最初は呼び出された理由が判らなかったのですが、結局、オスマン学院長が言いたかったのは、最後の一言だけだったのかも知れないですね。
もっとも、何かが起きつつ有る可能性も有る、と言う警告を俺に発して置く意味も有ったのかも知れないのですが。
但し、おそらく、それでも警告を発しただけだとは思います。
その中で、何かの行動や覚悟を俺に求めている訳ではないでしょう。
何故ならば、俺が異世界から召喚された少年で、タバサも少女でしか有りませんから。
ちゃんとした大人が居て、更に危険な事件が起きつつ有る事が判ったとしても、こんな十代半ばの少年少女に、重要な何かを行う事を求めるとは思えません。
流石に、大人の矜持が許さないですし、それでは、未来を託す相手が居なく成りますから。
大人ってヤツは、少なくとも、自らがチビるほどビビッていたとしても、子供にはそんな姿を見せる事は有りませんし、自分達だけで厄介事を解決しようとする物ですから。
そんな意味もない事を考えていると、突然、後ろを歩いていたタバサが、立ち止まった。
授業中の現在、周囲には人の気配はない。
彼女が立ち止まった理由は判らないけど、ついでですから、一応、聞いて置きますか。
それに、実際の話、少し気になっている事でも有りますから。
「流石にオスマン学院長は、ある程度の事情について知っている、と言う事やな」
振り返っ
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