第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第13話 学院長登場
[9/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
も有ります。
これは、良い使い魔を召喚する為に、多少では済まない無理をする人間が現れたとしても不思議ではない、と言う事ですか。
この世界には、一人に一体の使い魔、と言う決まりが有る以上は。
そして、俺はこれ以上、この使い魔召喚の儀を否定する事は出来ない、と言う事にもなって仕舞いました。
これを否定して仕舞うと、この世界の制度すべてを否定して仕舞う可能性も有りますから。
まして、封建領主が支配している世界で有る以上、魔法と言う攻撃力は必要とされている可能性が高い。
何故ならば、何時、エルフ相手に聖戦が起きるか判らない。領民に対する支配にも必要。更に、エルフ以外を相手とする戦争だって起きる可能性も有りますから。
冷静に質問をして良かったと言う事ですか。俺が、俺の論理や倫理観を居丈高に主張して、攻撃的な態度で臨んでいたのなら、俺の人間性を自ら貶めるような結果となっていたと思いますから。
「ただ、今回の召喚失敗は、今までの召喚失敗とは、少し事情が違うみたいなのじゃ」
俺の質問が終わった事を確認してから、オスマン学院長はそう続けた。
ん、今までの召喚失敗と事情が違う?
「今までは、召喚失敗とは言っても、少なくとも、この世界に存在している魔獣や幻獣を召喚したものの、制御に失敗した召喚失敗だったのじゃが、今回の召喚失敗は、コルベールくんの証言では、異世界の魔獣を召喚した挙句に制御に失敗したようじゃからな」
確かに、他の生徒が召喚した使い魔については、ルイズがすべて説明してくれました。
しかし、レンのクモに関しては、コルベール先生が説明を求めて来ていました。それに、その際に、彼自身が知らないと証言していた上に、タバサやルイズもそれを肯定していました。
「ですが、私や、ヴァリエール嬢に召喚された平賀才人と言う名前の少年は、明らかに異世界より召喚された人間ですよ、オスマン学院長」
一応、俺が知っている事実から、そう反論を行ってみる。間違った、見当違いの出発点から導き出した仮説は、間違った、虚構のゴールを導き出す事の方が多いですから。
そう。少なくとも、それ以前に異世界へのゲートが開いた例がゼロでは有りません。ならば、今までも異世界に召喚ゲートが開いた例がゼロだとは言い切れないでしょう。
「そもそも、その人間が召喚された事もない。少なくとも、儂がこの魔法学院の講師に任じられてからは一度も無い事は事実じゃ」
陽光を背にして、何と言うか、まるで後光が指すかのような雰囲気で話を進めるオスマン学院長。その効果は、話の内容に説得力を持たせる効果が有るのは間違いない。
それに、この爺さんが何時からこの魔法学院の講師をやって居るのかは判らないのですが、見た目から判断すると、最低でも三十か
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ