第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第13話 学院長登場
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と言う状況ですから。
「いやいや、コチラこそ宜しくお願いします、じゃな」
割とフランクな性格なのか、勿体ぶった話し方でも無く、そう話すオスマン学長。
そして、更に続けて、
「それに、既に君には、昨日の使い魔召喚の儀の際に呼び出された危険な魔獣に因る被害を最小限に抑えて貰った経緯が有るのじゃったな。
改めて儂からも御礼を言わせて貰う。ありがとう」
割と現実的な御方ですね。あっさりと感謝の言葉を口にしましたよ。
普通は、あっさりと感謝の言葉を口にする人間とは多くないモンです。エライ人たちは特に。
それに、御礼の言葉を口にするだけならば、別に自分の腹は痛みません。ただ、言葉を口にするだけで終わる話ですから。この部分を指して、現実的な対応と言ったのです。
まして、この台詞の所為で、以後の俺の質問の切り口から鋭さが失われて仕舞った事も有ります。
飄々として居て、捉えドコロのない喰えない爺さんだと言う事ですか。
「いえ、人として当然の事を行った迄の事です。
それに、あの場で自分に出来る事を為しただけですから、そんなに感謝される謂れは有りません」
実際の話、俺はあの召喚作業の危険度に気付いていながら、結局、ちゃんとした形では、その危険な召喚作業を止めようとはしませんでした。
もっとも、積極的に召喚作業を止めなかった理由は、俺が部外者であり、更に、あの使い魔召喚の儀が、この世界の……か、どうかは判らないのですが、少なくとも、この魔法学院の重要な通過儀礼でしたから。
この世界のルールを、客人で有る俺に止めさせる権限は有りません。
但し、その躊躇いが、一人の人間の死亡に繋がった事は悔やんでも悔やみ切れない事実なのですが。
「うむ。ミス・タバサは良き使い魔を得たようじゃな」
オスマン学院長の言葉。もっとも、俺は厳密に言うと、『魔』ではないと思いますけどね。
人の場合だと、サーヴァント。才人とルイズの関係はこれに当たります。俺が連れている神の場合は式神。
そして、タバサと俺の関係は、もしかすると識神と、その知る神に好かれた人間、と言う関係に成るのかも知れません。
何故ならば、俺はタバサと正面から戦っても負けるとは思えませんから。
そして、俺が連れている式神達は、その気になれば、俺は、俺の実力でねじ伏せる事も可能だと言う事でも有ります。
もっとも、俺の式神はすべて分霊ですから、それぞれの魔界にいる本体達を相手に戦って勝てるかどうかは、かなり微妙と言うか、無理クサい奴も居るのですけどね。
「確かに、今までも危険な魔物を呼び出して、その魔物を制御出来ずに暴走させた例も有る。例えば、火竜を召喚して仕舞った例
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