第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第13話 学院長登場
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に塗れた呪詛などに手を出せば、濁業を重ねた事となり、俺が持っている加護を全て失って仕舞う事と成りますから。
【但し、最初は見えなかった人間も、異界に近づけば近づくほど、関われば関わるほど相手が魂魄のみの存在だったとしても見えるように成って来る。
俺やって、最初から全ての存在が見えていた訳やないからな】
俺は、そう言った後、中年のおばさんと、コルベール先生が教室に入って来たのを契機に【念話】を終わらせる。それに、こんな話は授業の合間に話したら良い事ですから。
まして、タバサは、その内に自ら経験する事になると思います。
俺のような、この世界に取っての異分子を使い魔にする事になって仕舞いましたから。人は、異界に近付けば近付くほど。関われば関わるほど、その血の中に宿した異界の因子が活性化するようになるモノですから。
タバサの目的の為には、もしかすると、その方が良い可能性も有りますが……。
そう思った俺が、タバサの方から教室に入って来たふたり組の方に視線を移す。それに、何時までも彼女の方を見つめている訳には行きませんからね。一応、俺の立場は使い魔とは言え、学院生徒に扱いを準ずる以上、授業が始まる時に、教壇以外の場所を向いている訳には行かないでしょう。
それに、周りから見ると、ただ黙って見つめあっている使い魔とその主人と言う、何とも微妙な雰囲気を醸し出す二人組になって仕舞いますから。
そんな、周りから見ると、妙な雰囲気を醸し出している若い男女。その実、非常に事務的な【会話】を交わして居た俺とタバサに向かい、教室に現れた二人の教師の内、コルベール先生の方だけが真っ直ぐに近付いて来る。
やがて、俺達の前に立つコルベール先生。そして、
「シノブくんとミス・タバサ。昨日の使い魔召喚の儀の事で、シノブくんの意見を聞きたい事が有りますから、学院長の部屋まで来て貰えますか」
……と告げて来たのだった。
☆★☆★☆
しかし、矢張りエライ人と言うのは高いトコロに居たがる物なのでしょうか。
ひときわ高い尖塔の長い階段をえっちらおっちらと昇って行った先……最上階に、このトリステイン魔法学院の学院長室は有ります。
確かに、ここは学校ですからエレベータなんてないのでしょうけど、それにしても、この長い階段を昇らされるのは、流石に不満ばかり口にするように成ると思うのですけど。
そもそも、その学院長さん。毎度毎度、こんな長い階段を使って移動しているのでしょうか。
重そうなドアの前に立ち一呼吸。そして、おもむろにノックを行うコルベール先生。
……って、何故に、そんなに呼吸を整える必要が有るのでしょうか? そんなに、その学院長と言う人の前に出るのは覚悟が必要と言
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