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蒼き夢の果てに
第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第13話 学院長登場
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味の珍しいでは有りません。

 そう思い、周囲の雰囲気を感じる俺。
 大丈夫。授業が開始されるには、未だ時間が有るみたいです。それに、先生も来てはいません。
 ならば、少々の説明を行う時間ぐらいは有りますか。

「ヴァリエール嬢は、昨日、私が召喚した花神の事は覚えていますか?」

 俺の一見、無関係なような台詞に、少し意味不明と言う雰囲気ながらも、ルイズが素直に首肯いた。
 尚、この会話に関しては、タバサの方からも興味有りと言う雰囲気が発せられています。

「ならば、あの花神が見える人間と、見えない人間に分かれていた事も覚えていますね。
 あれは、花神が、魂と魄のみで存在している精神体とも言うべき存在だからです」

 もっとも、魂は無理ですが、魄の方は、ある程度の物質化も可能なのですが。
 おっと、矢張りルイズは意味不明と言う雰囲気で俺を見つめているな。

「普通の生物と言うのは、肉体と魂、それに魄によって構成されています。
 そして、私が契約を交わしている式神と言う存在は、すべて魂魄のみで構成された存在です。
 その私の式神達と違って、この世界の使い魔達はすべて受肉した存在です。
 故に、見鬼の才に恵まれていない存在にも見えると言う事なのです」

 つまり、俺は受肉した使い魔と言う存在が珍しい、と言う意味で言ったのです。

 もっとも、元々、霊的な親和性の低い人間にも行使可能な魔法を使用する魔法使い用の使い魔ですから、誰にでも見える使い魔で無ければ、呼び出せたとしても見えない可能性が有りますから、当然と言えばそれまでの事なのですけどね。

 そう、ルイズに対して説明を行った俺の右の頬に、少しの気の集中を感じる。
 この感覚は……。

【もし、魂魄のみの存在が見えない人間に、貴方の使い魔の様な魂魄のみの式神を襲わせた場合はどうなるの?】

 少しの違和感を覚えたその直後、俺の横顔を見つめて居たタバサが、【指向性の念話】のチャンネルを開いてそう問い掛けて来た。

 確かに、先ほどの俺の説明を受けたら、こう言う疑問を得ますか。それに、質問の内容が内容なだけに、【念話】を使用しての質問を行って来たと言う事ですね。
 ……って言うか、タバサさん、【念話】をいともあっさり使いこなしていますが。

【為す術もなく殺される】

 俺もあっさりと答えた。まぁ、相手が見えないのですから、それは仕方がないでしょう。
 それに、これが呪詛……の中でもかなり高度な、相手を確実に殺すタイプの呪詛と言う物ですから。

 もっとも、俺が簡単に為せるからと言って、呪詛などと言う事を行う事は有り得ないのですが。

 何故ならば、俺が仙術を行使出来るのは、陽の気を集め清徳を積んでいるから。
 その俺が陰の気
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