無印編
第十三話
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のはケンジくんを合わせて5人。僕のチームは低学年の子をあわせても20人。正直に言おう。試合にならない。
結局、ケンジくんの暴力が首を絞めたような形だ。もっとも、僕の目から見れば先輩の存在も大きいのではないか、と思う。明らかに先輩は僕の味方をしているし。小学生といえど、長いものに巻かれろとはよく言ったものだ。
その結果を受けて、ケンジくんとケンジくんに味方した4人は、彼が「勝手にしろっ!」と捨て台詞を残して去ったのを追いかけてグラウンドから消えた。
僕は追いかけるかどうか迷ったが、今の彼に話しかけても殴られるだけだろうというのは、簡単に予想がついたので、落ち着いた明日ぐらいに声を掛けてみようと思う。
「おい、ショウ、やろうぜ」
「あ、はい」
久しぶりに遊びでサッカーがしたいといい始めた先輩も加えて20人でサッカーに興じることになってしまった。僕としては構わないのだが。
その日、日が暮れるまで僕は久しぶりにサッカーで汗を流すことになったのだった。
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