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リリカルってなんですか?
無印編
第十三話
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に僕たちが会うのは学校だけだが、アリサちゃんに限って言えば、アリサちゃんの英会話が、土曜日になったりすることもあるし、日曜日になったりすることもあるから、私服はそれなりに見慣れていると思っていたが、その洋服は僕が初めて見るものだった。

「うん、似合っているよ」

「―――っ! な、何言ってるのよっ!!」

 ところどころフリルのついた真紅のワンピース型の洋服は欧米の血が入っているアリサちゃんにはよく似合っていて、僕は素直にそれを告げたつもりなのだが、一瞬、金魚のように口をパクパクと開けたかと思うとなぜか怒るように声を荒げられてしまった。

 そんなアリサちゃんの反応に思わず苦笑してしまう。もう二年も友人という関係を続けていれば、この反応が嬉しいことへの照れ隠しということは簡単に見抜けるからだ。
 女の子に可愛いと言うのは、言葉だけみれば恥ずかしいように思えるが、アリサちゃんは、僕からしてみれば妹のような感覚に近いわけで、つまり、小さい子供の洋服が似合っているときに可愛いね、と褒めるときの感覚に近い。

 アリサちゃんは頬を赤く染めてそっぽ向いており、僕はそれを見て苦笑している最中、「もう少しで始まるみたいだよ」とすずかちゃんが教えてくれた。僕は気づかなかったが、確かに両方の選手が、アップを終えて中央線に並ぼうとしていた。

「ほら、行こう」

「せっかく見に来たのに見なかったらもったいないからだからね」

 まだ、テレが残っているのだろうか、不機嫌そうな顔でアリサちゃんは半ば走りながら近くのベンチに座った。

 それを見て僕はアリサちゃんの言葉に苦笑しながらコートの近くに設置されたベンチに座った。座り方は、すずかちゃん、アリサちゃん、僕だ。

「さて、そろそろ、時間ですし、始めますか」

「そうですな」

 近くでそれぞれのクラブの練習を見守っていた監督たちがお互いに頷く。
 僕たちが座っているベンチは、選手たちの控えの傍だから、偶然聞こえた。そして、ここに来て気づいたのだが、翠屋JFCの監督はなんとなのはちゃんの父親である士郎さんだったのだ。翠屋という名前を冠していることから気づいてもよかったのかもしれないが、僕にはやはり恭也さんの父親=剣術家という考えが根付いていたのだろうか。

 少し先に来て士郎さんと顔を見合わせた際、お互いに驚いたものだ。だが、驚いたのも一瞬で、僕は昨夜のなのはちゃんのことを聞いたりする余裕すらあった。さすがに今日のなのはちゃんは、家で休養するようだ。昨日、病院で点滴をうってもらったとはいえ、倒れたとあっては、一日ベットで寝かせておくのが最善だろう。

 さて、お互いの準備も整い、翠屋JFCと桜台JFCの試合が始まった。先攻は翠屋JFCのようだ。『MIDORIYA』と書か
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