無印編
第十二話
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通常、三年生が校庭を使っていると一年生、二年生も一緒にサッカーをやる。だが、最近はどうも三年生だけで独り占めしているらしい。しかも、先に使っていた一年生や二年生を追い払ってだ。
僕がいたころは一緒に遊ぶという感じで、一緒にサッカーに興じていたものだが。
どうやら、僕がいない一週間の間に前までは一緒にサッカーに興じていた同級生がリーダーシップを取ってそんな事態になっているらしい。先輩が笑って言うには、下克上だな、なんて言っていた。
しかしながら、それが本当だとすれば、問題だ。三年生の評判が悪くなるし、3年生になれば、校庭を独り占めできるという悪しき習慣が広がってしまうかもしれない。これもまた何とかしなければならないだろう。
「はぁ、まるで内憂外患のようだね」
「え? なんだって?」
思わずはいてしまった独り言にユーノくんに聞かれてしまった。僕は慌てて手を左右に振ってなんでもないことをアピールしながら、別のことに話題を振った。
「なんでもないよ。それよりも、今日も魔法の特訓、よろしく頼むよ。先生」
「あ、うん。それじゃ、今日は魔法のプログラムの基礎について―――」
それから、一時間、みっちり魔法についての講義が続き、明日への若干の不安を感じながら、僕は眠りに就くのだった。
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