無印編
第十二話
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ての経験なのだろうか。
しかも、どうやら、この学校の教師たちもこの教諭を信用しているようで、原因が分かった今となってはすっかり落ち着いている。ただ、第二学級の先生によって高町家には連絡がいっている。病院には行かなくてもいいのか? とは思うのだが、寝ている今は、素直に寝かせて、後で念のため病院に行くことをお勧めされていた。
僕は、簡単に事情を話して、後はお役ごめんだったのだが、この後は、ジュエルシードを探す予定で何も予定がないことと目の前で倒れて、意識が戻る前、あるいは家族に引き渡す前に消えるのは礼儀として拙いだろうと思い、こうしてベットに寝かされたなのはちゃんの隣に丸椅子を持ってきて、座っていた。
高町家に連絡がついた後、すぐに僕の携帯にも電話がかかってきて状況を詳しく聞かされた。しかも、口調から考えるに、相当焦っている様子がありありと分かり、なのはちゃんが家族に愛されているんだな、と思わず苦笑してしまったぐらいだ。
そんなに慌てている彼らを僕は、素直に原因と対処法を伝えて、何とか落ち着かせた。その後の話で迎えに来るのは恭也さんになるらしく、そのまま、恭也さんがなのはちゃんを病院に連れて行くようだ。
「う、ううん……」
恭也さんが来るまで後三十分ぐらいかな? と考えていると不意になのはちゃんの眉がぴくぴくと動いた。
どうやら、目が覚めたようだ。
「……しょう……くん?」
どうやら、目覚めたばかりで意識がしっかりしていないのだろうか。あるいは、寝不足による貧血で倒れたらしいから、まだしっかりと覚醒していないのかもしれない。僕の姿を認識したようだが、名前の呼び方が呂律が回っていないように怪しかった。
「なのはちゃん、大丈夫?」
「……えっと……私は」
自分の状況を思い出しているのだろうか、少しだけ自分の考えに浸った後、急に何かを思いついたようにがばっ! と上体を起こす。だが、先ほどまで貧血で倒れていたのに急に上体を起こしたのが悪かったのだろう。すぐにふらっ、と倒れて、ぼすんと頭を枕の中に沈めた。
「なのはちゃん、ダメだよ。貧血で倒れたんだから、急に起き上がったりしちゃ。もう少しで恭也さんが来るから、ちゃんと病院に行くといいよ」
「そんなことより……ジュエルシードは?」
呆れたことにどうやらなのはちゃんは自分の身体の心配よりもジュエルシードの心配をしているらしい。
「今日はお休み。というか、そんなことはどうでもいいよ。なのはちゃんこそ、貧血になるほど寝不足って何やってたの?」
「えっと……」
なのはちゃんが言いよどんでいた。
寝不足で貧血と原因だけ言えば、なんだ、で終わりそうなことではあるが、寝不足で貧血になるようなことなど、毎日寝ていれば問
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