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『もしも門が1941年の大日本帝国に開いたら……』
第八話
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それに貴方達といる方が安全だと思うので……」
「ハハハ、素直ですね」
エルザの言葉に水野が笑う。
「そんなミズノさんったら……」
水野の言葉にエルザは顔を赤く染める。
「……なぁ片瀬、あれはあれか?」
「どうですかねぇ」
樹の言葉に運転している片瀬は頬を引きつかせる。
「あれって何かしらぁ?」
隣にいたロゥリィが樹に聞いた。
「いや何でもないから……」
流石にロゥリィには教える事はしない樹だった。
「しかしあの武器は凄いものだったな……」
ヒルダは隣の四一式山砲を載せた九四式六輪自動貨車を見ながら呟いた。
「次にあの龍が出たら安全面を考慮して三八式野砲や九七式中戦車を出さないと無理だな」
樹はそう呟いた。そして翌日、第三偵察隊と応援隊はアルヌスへと到着した。
「きっきっ君は……だっ誰が連れて来ていいと言ったッ!?」
「あれ? 連れて来ちゃ不味かったですか檜垣中佐?」
檜垣中佐の叫びに伊丹はそう返事をした。
「〜〜〜〜〜」
檜垣中佐は顔を手で覆って溜め息を吐いた。
「失礼ですが檜垣中佐、これは良い機会なのは間違いありません」
「何?」
横から樹が伊丹の援護射撃をする。
「今まで此方の人間は良く分からなかったので避難民を受け入れると釈明して保護すればいいと思います」
「それは分かっている。装備を解いて待っていたまえ。今村司令官殿に報告してくる」
檜垣中佐は再び溜め息を吐いたのであった。十分後、檜垣三佐は戻り報告した。
「というわけで人道上の観点から避難民の保護を許可する。伊丹大尉と摂津中尉は避難民の保護及び観察を行うように」
檜垣中佐は怒りたい気持ちを押さえてそう命令する。
「それと、摂津中尉、水野兵曹長、片瀬一等兵曹及び数名の陸戦隊隊員は第三偵察隊に編入する。摂津中尉は第三偵察隊の副隊長とする。これには海軍側も了承している」
「(要は自分らで面倒を見ろと……)分かりました」
伊丹と樹は檜垣中佐に敬礼をして退出した。
「書類は伊丹大尉にあげますね」
「ちょ、おまッ!?」
樹の言葉に伊丹は驚く。
「なんせ伊丹大尉は隊長ですから」
「ぐ……」
樹の言葉に伊丹はぐうの音も出ない。その時、喫煙所にいた柳田大尉が声をかけてきた。
「お前さんら……わざとだろ?」
「何がです?」
「とぼけるなって。定時連絡を欠かさなかったお前が龍撃退後に突然の通信不良……避難民を放り出せとでも言われると思ったんだろう?」
柳田はニヤリと笑う。
「いや異世界だし機械も故障しやすかったんじゃないですか?」
「ふ
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