第十九話〜同調〜
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はマスターの意図を最大限汲み取って発動させるには二つ条件がある。一つはインテリジェンスデバイスであること、もう一つはそのデバイスを長時間使用することである。
だが前者はともかく、後者の条件をライと蒼月は満たしていなかった。そのため今回ライはそのシステムを使うことでそのハンデを解消した。
チューニングシステムはマスターの思考を直接デバイスに伝えることで発動するのではなく、思考した瞬間に発動するようにするものである。これならばどんな場合でも魔法の発動を即実行できる。
フェイト「そんなことしてライは大丈夫なの?」
蒼月からシステムの説明を聞いてからフェイトはそんなことを言った。
蒼月の説明の通りであれば、考えただけで魔法を発動することができる。だが人間の思考は常に単一ではない。戦闘中は特に複数の選択肢がありそれを常に選択していく。つまり思うだけで魔法が発動するのなら複数の選択肢を思い浮かべた時点でその思い浮かべた魔法全てが同時に発動する事になるのだ。
なのはとはやてもその考えに至ったのか疑問を浮かべた視線を蒼月に向けた。しかしその疑問に答えたのはリインフォースである。
リインフォース「私もそう思って最初は止めたです。でもライさんは『マルチタスクの思考を一つ一つ区切りを付けることで問題を解決できる。』と言ったです。」
はやて「思考を区切るって……マルチタスクなら当たり前とちゃう?」
リインフォース「えーと、チューニングシステムと同調させる思考をAとすると、その思考Aにどういう思考をさせるか考える思考をB。さらに場の状況を把握したりするのを思考Cと言った具合に分けて、蒼月に読み取らせるのは思考Aだけに絞ることでさっき言っていた問題を解決したそうです。」
なのは「ちょっと待って!じゃあライ君は戦闘中のマルチタスクを全て意識的に処理してるの?!」
蒼月「そうです。」
なのは「そんなのできるわけ……」
蒼月「現にできています。それにマスター曰く『僕の親友の方が僕よりも複雑で正確な思考処理ができていた。僕のは彼の真似事みたいなものだよ。』だそうです。」
その場にいた三人の隊長は今度こそ開いた口が塞がらないようなポカーンとした表情をしていた。
本来、魔法を発動する時に行う魔法術式などの演算はデバイスが自動的にしてくれる。だが、ライの場合それを自分の意識下で一括管理し、そして自身でその演算を行っている。いくら優秀な魔導師であっても常にコンピュータと同じ速度の演算を行うことはできない。しかしライはそれを常に行い、さらに戦闘も同時にこなしているのだ。
確かにライ一人で全てを演算しているのでは無く蒼月も演算をしている。やろうと思えばここにいる三人もできるかもしれない。だが高速戦闘を行える程の精度を出せ
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