東方
国譲り編
第十話
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……もういいや。
〜〜〜洩矢神社〜〜〜
祝勝気分で帰ってきた部下達。そんな奴らを放っておいて諏訪子の下に行く。
「諏訪子はどうだ?」
「永巡様が言ってた通り、二日酔いで苦しんでいます」
「うー……うぷっ」
青ざめた顔で寝ている諏訪子。偶に吐き気が来るのは仕方ない事だ。
「取り敢えず経過報告。八坂達が攻めて来たけど追い払った」
「凄いですね」
「うー……」
「四分の三ぐらい兵数削ったけどまだまだたくさんいるかもしれない。それにここを諦めた訳じゃないと思うから近い内にまた攻めてくると思う」
徹底的に負けを認めさせるしか方法はないだろうな。
「向こうは驚いたでしょうね。神でもない人間?が地獄絵図を描くのですから」
「人間?って……」
種族・魔法使いだから事実だけど扱いが酷くないか?
「いえ、全く」
「地の……心の声を読むなよ」
「諏訪子様よりましでしょう?」
「……それを言われると何も言えないな」
「うー……うぷっ」
「あー、また吐きそうになってる」
魔法で治してやろうか。何かこっちまで吐き気を催してきそうだし。
「何ですかそれ?」
「魔道書だ。大魔導転籍起動、14ページの魔法参照、詠唱開始」
「魔道書……?」
「異常回復」
訝しむ香苗を余所に、詠唱を続けた。淡い光が諏訪子を包むと諏訪子の顔は段々と安らかなものになっていった。
「すー……」
「これは一体?」
「……香苗の言った通り俺は人間じゃない。魔法使いだ」
「魔法使い?」
「生物には五つの力の内、どれかが宿っているという。霊力、神力、魔力、気、妖力……魔法使いというのは魔力を使う種族の事だ」
「人間にはどれが使えるのですか?」
「霊力と気、それと魔力か」
「……?人間にも魔力があるのですか?」
「魔法使いは元々人間から派生した種族だ。ならば人間が使えない道理はない」
神力や妖力は特定の種族しか使えないが。
「香苗が使えそうなのは霊力か」
「霊力……ですか」
「生憎と俺は使えん。独学でやるしかないだろう」
「永巡様はどうやって魔力を?」
チート……なんて言えない。転生云々とかも話さなきゃいけなくなるから面倒だ。
「瞑想して……体の中からエネルギーを引っ張り出す、みたいな?
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