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遊戯王EXA - elysion cross anothers -
TRICLE STARGAZER
TRSG-JP009《未来に繋ぐ布石》
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「"かかし"? ……て、あの《速攻のかかし》?」
「うん、多分ね」

 おかしい。どんなデッキにもメイン積みされるような《エフェクト・ヴェーラー》と違って、《速攻のかかし》が入るデッキなど《バトルフェーダー》よりも限られている。それこそ【終焉のカウントダウン】【ウィジャ盤】などの特殊勝利系、レベル1であることを要求する【金華猫】など。後は【フルモンスター】か。それ以外のデッキに入るようなカードではない。

「まるで()()()()()()()()()()()()みたいな言い方じゃない」
「だよね……」
「ドローするカードを自分で決めてシャイニングドローしていた可能性が微レ存……てか、それしか考えられないわ」
「……あ、そうだ。夜神さん、それ水咲のデッキだったよね。ちょっと見せて」
「……どうせ拒否権なんてないですよね」
「当然でしょ」

 夜神にデッキを手渡され、その中身を蓮が一枚ずつ確認していく。……そして。

「………やっぱり」
「え?」


「入ってない。妨害系カードが一枚も」


 ――――っ!?

「蓮、私にも見せて!」
「はい、沙耶姉」

 そう言って、蓮はテーブルの上にデッキを広げて見せた。モンスターの殆どが人魚か魚人の姿をしている。これが"水精鱗(マーメイル)"の共通点なんだろう。

「……夜神さん。これ、自分でデュエル中に確認したりしてたんだよね……?」
「はい。でも、確かにあのときはちゃんと《エフェクト・ヴェーラー》が入っていたのですけど……」

 入っていない。デッキに入っていたモンスターは、闇属性の通常モンスター《ジェネクス・コントローラー》を除いて全て水属性だった。光属性の《エフェクト・ヴェーラー》だけでなく、地属性の《増殖するG》さえも見当たらない。

「これで確定したわね」

 私の一声でみんながデッキの広げられたテーブルから顔を上げた。

「これこそが水咲凍夜の転生特典(アンコールスキル)。ドローするカードを自分の望むカードに変える……つまりはずっと正義を騙る神の一手(シャイニングドロー)ってこと。これじゃあ、誰も勝てないわけよ」

 黒乃と夜神に、蓮がシャイニングドローの説明をしていた。こっちには存在していないようで、二人がとても驚いている。

「これに加えて、相手の転生特典(アンコールスキル)を無力化する能力とか、他人を潜在意識から友好的にする能力。本気でメアリーやらかしてたってわけよ、あいつは」
「……え、ちょっと待ってください! それじゃあ、私が先輩を好きになったのは……!」
「間違いなく水咲に洗脳されてた……ところで蓮、ゆみなと黒乃は?」
「二人
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