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遊戯王EXA - elysion cross anothers -
TRICLE STARGAZER
TRSG-JP009《未来に繋ぐ布石》
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紗姫先輩。台所お借りしますね」
「「殺す気か!?」」
「相変わらず沙耶先輩と蓮君の反応が酷い!?」

 予感的中。だからあれほど必殺料理人に料理をさせるなと。
 ゆみなの料理を食べたことのある私達だからこそ言える、あれは某姫路さんのそれに匹敵するだろうと。

「わかってます、ただの冗談ですよ……」

 そう言いながらも、ゆみなは落ち込んでしまった。この反応、絶対冗談なんかじゃなかったわね……。

「お前ら……」
「仕方ないんだ、黒乃。これも俺達が生きるため……!」

 今のやり取りを見て溜め息をついた黒乃に、蓮が説明を入れた。それでも何か言いたそうにしているから、私も釘を刺しておくことにする。

「じゃあ黒乃、あんたは洗剤で研いだ米を食べられるというの?」
「え、それが普通じゃねえの?」
「………はい?」

 ……おかしい。今、確実に聞いてはいけないことを聞いてしまった気がする。

「……黒乃? まさかそれ、本気で言ってるんですか……?」
「夜神まで何言ってるんだよ。米は洗剤で研ぐものだろ」

 おk、把握。これはまずい。特にこいつの認識(メシ)が。

「………今日の晩御飯、私が作っていい?」
「俺も手伝うよ、紗姫姉」
「ありがと! じゃあ、れーくんは……」

 そう言って、お姉ちゃんと蓮は台所へと向かっていった。……なんか二人とも焦っているように見えたけど、別にそんなことはなかったわ。

「……さてと、とりあえず今晩の安全が確保されたところで。クレナには聞きたいことがあるのよ」
「私に、ですか?」
「そう」

 とりあえず、聞きたいことを纏めて質問しておく。

「まず1つ目。どうして【セイクリッド】の存在を隠していたのか。この世界のラスボスが使用するであろうデッキ、設定上私が使ったらまずいのに、何故私にそれを伝えなかったの?」
「あ……それ、は………」

 私の質問に、クレナが言い澱む。……すこし意地悪かしら。

「……質問を変えるわ。あなたは誰? 神ではなく、本当は何者なの?」


「………アイシア」


「え?」
「彼女の正体は、この世界本来の……本当のアイシア=エリュシオンです」

 ……予想外なことに、私の問いに答えたのは夜神。まさかバレているとは思わなかったのか、クレナが思いっきり動揺し始める。

「ど、どうしてそれを……!?」
「……はあ。私達が、"アイシア"と"クレナ"を監視してないとでも思っていたんですか?」

 そうか。一度死んだとはいえ、こいつは"転生者狩り"の一味。例外的な転生をした"アイシア"と彼女に一番近かった"クレナ"の動向を監視していないはずがない。

「私達……ってことは、今も監視してるのか?」
「ええ
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