第77話 新たな家族の為に
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…ですか?」
「星逹と同じだよ。人になったってこと」
「えっ!?でも私は………」
「なら試しに指を切ってみろ、血が出るはずだ」
そう言うとユーリが指を噛んだ。
「本当だ………鉄の味がする………これが血なんだ………」
指を舐めながら涙を流すユーリ。
「これでお前は消えなくて良い。これからはずっと一緒だ」
「一緒………?本当に良いの?レイやみんなと一緒に居て良いの?」
「ああ、もうお前も俺達の家族だよ。だから星逹の所に戻ったら謝れよ」
「うん!!」
初めて笑顔になるユーリ。
「あっ、そうだ!名前どうする?」
「名前………ですか?」
「ああ。アイツらにも名前を付けたからさ。それにもう一人ユーリがいるし、分かりづらいだろ?」
「そうですね………ならレイに任せます」
「えっ!?自分で考えないのか?」
「はい、星逹と同じ様にレイが考えて下さい」
う〜ん、どうするか………
あの時は頭文字の漢字をそのままって感じだからな………
ユーリ、ユーリ………
「有栖………優理でどうだ?優しいに理の盟主の理。………理は由来が名前っぽくないか………」
「いいえ、気に入りました。最後の理も私らしいです」
「そうか………」
気に入ってもらえて何よりだ。
「さて、そろそろ戻るか………」
そう言って部屋を出ようとすると………
「レイ!」
腕をつかまれた。
「優理、動きづらいだろ………」
「レイ、温かい………」
「ったく………」
そんなに嬉しそうに掴まれたら邪魔だって言えないだろうが………
「………今回だけだぞ」
「い〜や」
いや、可愛く言われてもな………
っていうかキャラが違う。
「レイ、ありがとう。大好き!!」
「はいはい………」
そんな感じで、俺達はリビングに戻った。
「何が起こったの………?」
隠れて部屋の様子を見ていたクアットロが呟いた。
「デバイスも使ってない様子から見ると魔法ではない?………ってことはレアスキルなのかしら?でもそうだとしてもプログラムを人にするってどんな能力よ………」
頭を抑えるクアットロ。
それくらい零治のしたことが信じられなかった。
「本当に訳が分からないわ………」
零治を見ながらクアットロは一人呟いていたのだった………
帰ってくると皆が優理に詰め寄ってきた。
皆、顔に涙の跡がある。
スカさんはとても驚いているが………
「心配したんですからね!」
「何で勝手な事したのさ!」
「残された者の事は考えなかったの
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