第77話 新たな家族の為に
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マネをしちゃダメだよ」
「でも一番大きいのは………」
アミタが言った目線の先には………
「はぁ………やはり風呂での日本酒は至高の一品だ………」
おちょこで日本酒を飲んでいるトーレがいた………
「ドクター………」
「こればかりはどうにも………もう少し時間さえあれば何とか………」
「いいんです、分かってた事ですから………」
「ユーリ………」
「もう一人の私、気にしないでください。例えあと僅かの命であってもあの人の温もりを感じる事が出来たから………だから皆さんには秘密で………湿っぽいのは苦手だから………」
そんな会話がスカリエティのラボで話されていた………
「それじゃあ、こっちの世界のユーリ救出を祝して………乾杯!」
俺の声と共に、パーティが開催された。
と言っても夕食会みたいなもので、文化祭も近い事もあり、そんなに長い間するつもりはない。
ちなみに酒に酔って寝ているトーレさんと、クアットロは欠席している。
クアットロの欠席の理由は分からないけど………
「ほら、ユーリも食べなさい。せっかく食べられるようになったんだから遠慮しないの」
「あ、ありがとう星」
「ありがとう」
2人のユーリが星の取ったマーボー豆腐を食べる。
「「か、辛い………」」
「でも美味しいでしょ?」
「うん………」
「美味しい………」
そんな様子を微笑ましく見ている大人組。
チビッ子逹はチビッ子逹でダメっ子と何やら争うように料理を貪るように食べている。
「零治」
そこにグラスを持った桐谷と加奈がやって来た。
「2人共ありがとな、おかげで助かった」
「別に構わないさ」
「兄さんのトラブルはいつもの事だしね」
「いや、トラブルじゃ無いんだけどな………」
苦笑いしながら俺は言う。
「しかし、こうやって笑顔が溢れてると苦労したかいがあったと思えるな………」
「桐谷、オヤジくさいわよ………」
「精神年齢はそれくらいだろ」
「私達はそこまでいってないわよ。いっているのは兄さんだけ」
「おい!俺が年寄りみたいじゃねえか!!」
「まあ中身は全然成長してないからそんな風には思えないがな」
「そうね」
そう言って2人が笑い始めた。
ったく、この2人は………
「あれ………?」
ふと見ると部屋から出ていこうとするユーリが視線に入った。
静かに出ていくユーリ。
トイレか………?
だけどそれ以上に妙な違和感を感じた。
(そういえば宵の書にエグザミアは取り込まれたんだっけ………?)
もう終わった事を今、思い出す。
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