無印編
第十一話 後
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なのはちゃん。僕は、とらいあんぐるハート3の知識から大体そうじゃないかと疑っていたからあまり驚きはなかった。
そんな彼女たちを余所になのはちゃんのお父さんは言葉を続ける。
「自分で言うのもなんだが、俺たちは中々に強いと思う」
コクリと頷くなのはちゃんのお兄さんとお姉さん。
とらいあんぐるハート3の世界と酷似しているならもしかしたら、と思っていたが、そのもしかしたらが良い方向に当たってくれていたようだった。
彼らから発せられるどこか剣呑した雰囲気。素人である僕が感じられるほどに触れれば切れるという感じの雰囲気だった。
「しかし、危険ですっ!」
だが、そんな雰囲気の中でもユーノくんは反対していた。
ユーノくんは彼らの強さを知らないからだろう。もっとも、僕も彼らが強いということは分かるが、果たしてジュエルシードの暴走体に対抗できるほど強いかどうかは分からない。
なにせ相手はコンクリートに穴を開け、アスファルトを砕くほどの力を持っているのだ。果たして生身の人間がそれに対抗できるのか? 僕には分からない。
「それは、なのはも変わらない。魔法が使えれば無敵というわけではないだろう? 魔法というのは対抗できる力かもしれないが、危険がゼロというわけではない」
違うかい? という視線を向けられて、ユーノくんは項垂れるしかなかった。
確かに、昨夜のことを見ていると魔法を使えても危険なこともあるのかもしれない。昨日は幸いなことに知能があまり高くなかったからプロテクションという魔法一つで何とかなった感があったが、ユーノくんの話では生命体に取り付くこともあるらしい。
その際に知識というのはどうなるのだろうか。少なくとも昨夜の暴走体よりも賢くなることは間違いないだろう。ならば、この先、なのはちゃんの危険性も増す可能性は高い。
つまり、なのはちゃんのお父さんが言っていることはただしいのだ。
「でもっ!」
それでも、魔法を使えない人には……という思いがユーノくんにはあるのかもしれない。
生憎、僕には魔力があっても魔法が使えないから、ユーノくんが思っていることは分からない。魔法というものがどこまでの可能性を持っていているのか想像できないからだ。
それに対して、なのはちゃんのお兄さんやお姉さんに関しては、強いということは分かるからユーノくんのみたいに彼らを強く否定できない。
「ユーノくん、とりあえず、一度―――」
着いてきてもらうよ、と続けようとしたところで、突然、脳裏に電流のようなものが走った感覚がした。
それは、なのはちゃんも同様のようで頭を押さえていたが、同時にある方向を見つめていた。
「これは……ジュエルシードっ!?」
ユーノくんが叫ぶ。
しかし、なんとい
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