無印編
第九話 前
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とが出来る。だが、かなり衰弱していることは間違いない。こうして僕が持ち上げても目を開けないのだから。
……もしかして、こいつが僕に助けを求めたのだろうか。
「どうしたの?」
「なによ?」
ようやく、アリサちゃんをなだめたのか、僕に駆け寄ってくる二人。何かを拾ったところまでは分かったのだろう。だが、それが何かは知らない。だから、僕は、抱いているイタチ(?)を二人に見せた。
「えっ!? なに? 生きてるの?」
「怪我してる……」
「早く動物病院に連れて行ったほうが正解かな。ねえ、携帯で近くの動物病院を調べてくれる」
はたしてイタチ(?)を見てくれるかどうかは分からないが、素人の僕たちよりもよっぽど面倒を見てくれるだろう。
あたふたと携帯を開いて、カチカチと動物病院を調べている二人を確認して、イタチを調べてみる。
毛並みはいいようだ。野生だろうか。しかし、こんなところでイタチが生息しているなんて聞いたことがない。まあ、自然公園だから不思議ではないのだろうが。ん? この宝石は……。
よくよく調べてみると、イタチの首からは赤い宝石がぶら下がっていた。明らかに人の手によるものだ。だとすれば、こいつは、誰かのペットと考えるのが妥当だろう。
「ショウ! 見つかったわよっ!!」
「うん、わかった」
なにはともあれ、衰弱しているこいつを連れて行くのが先だと判断した僕たちは、森を抜けてイタチを動物病院へと運ぶのだった。
続く
あとがき
主人公はオカルトを信じるタイプです。(己が超常現象なので)
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