幼年期編
第4章
学園都市の日常
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いま学園都市における美琴は『異能力者(レベル2)』である。
AIM拡散力場の完全制御を行える美琴ならどんなレベルでも(1〜5まで6はもちろん不可能である)再現可能だが現状を鑑みるとこれぐらいの能力のほうが応用が利いていいから、という理由でこの能力レベルにとどめている。
もっとも使わざるを得なくなった時には前の世界で行使できた力をしのぐレベルの超能力者(レベル5)として能力を使うことをいとわない覚悟ではいる。
「まぁ、普通に生活する分には必要なさそうだけど」
美琴はそう小さく呟きながら、授業を聞き流す。
いまは午前10時ごろ。
小学生となった美琴は学校で小学1年生の授業を受けていた。美琴からすると限りなく暇である、なので思考に割く時間が増えるのはいたし方ないことなのだろう。
「それに、この体なら今の年齢でも不良が束になってきても怖くはないしね」
手を開いたり閉じたりしながら、そう言うと美琴は今の自分に起きている変化についてまとめ始めた。
(一つめ、能力を使うことなく高校生5〜6人程度なら勝てるぐらいの身体能力。
二つめ、最大電圧、電流の上昇。測ってないから正確にはわからないけど前の100倍以上にまで上限が跳ね上がってて、それに伴って私自身がもってる最大電力の量も跳ね上がってる。
三つめ、良く分からないけれど“魔術”や“吸血鬼”、“教会”についての知識をかなり深くまで知ってる。まぁこれは役に立つか微妙なところね)
美琴に起きている変化は基本的にプラスの働く物ばかりだ。美琴が一番困ったのは身体能力の向上を普通の人間並みに見えるように抑えることだ、周りから注目されるようなことは少ない方がいい。
ちなみに当麻には身体能力のこと、美琴が本当はLEVEL5相当の力を持つことは話してはある。
身体能力は学園都市に行く前に当麻に見せたし、能力のほうも学園都市に入る前に一度だけ見せる機会があったので見せている。
美琴が当麻に隠し事をしたくなかったのだ。もっとも当麻は理解できているのか怪しいところだが。
(ま、これと今の状況がわたしの死後と引き換えにして得たものか…)
美琴は今の状況に満足している。だけどこうも思うのだ、自分にこんな価値があるのか、と。
(考えてもしょうがないか。…自分に今できることをしっかりとやる、それだけよね)
「じゃ御坂さん、49ページから読んでください」
「はい」
教師の声に反応して、美琴は思考を中断する。どうやら自分が当てられたようなので、めんどくさいなと思いながらも当てられた部分を読むのだった。
もしかすると美琴が一番困っ
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