幼年期編
第4章
学園都市の日常
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
学園都市に来ても基本的に二人の生活に変化はなかった。放課後は外での生活と同じように二人で会い、土日はどちらかの部屋に泊まる。
ひとつ違いがあるとすれば美琴が当麻の学校の勉強を見てあげていることだろうか。当麻は今年小学3年生、お世辞にも成績優秀とは言えない当麻を見かねて美琴が勉強を見てやることになったのである。
まだ小学生であることも相まって当麻も飲み込みが早く小学校3年生レベルの問題は最初の2カ月で終わってしまったため、今ではより上のレベルの問題を当麻は解けるようになっていた。
少なくとも美琴の見立てでは小学校を卒業するまでには中学卒業レベルの問題くらいまでは終わるだろうなと思っている。
こんなふうに言うと毎日勉強漬けのように感じるかもしれないが、そんなことはない。
勉強は1日2時間、これが当麻と美琴の間での約束事である。
当麻としては美琴と過ごすのに勉強だけではもったいないということらしい。美琴としては当麻と一緒に居られればなんでもいいので当麻が宿題なんかをさぼろうとしない限りは何も言わないようにしている。
ちなみにいま二人が暮らしているのは美鈴の旧友が寮母をやっている寮だ。1人1部屋タイプの寮で当麻と美琴はお隣さん同士である。
男女分けなくていいのかというツッコミに関しては美鈴の『わたしの娘とその許嫁』という魔法の呪文で封殺されているので問題ない。
ちなみにこの寮では寮食も出るが、生徒の部屋には小学生くらいの子が作業しやすいように高さを調節したキッチンがそれぞれの部屋に備え付けられており料理は自由にできるようになっている。
美琴は基本毎日、食事(お昼は弁当、もちろん手作りである)を自分で作り当麻と一緒に食べている。
寮食を食べるよりも安く済み、なおかつ寮食よりもうまいということで当麻からは大絶賛である。こうして当麻は美琴に胃袋までもゲットされたのだった。
ちなみに買い物に慣れるのは少しだけ苦労した。超能力者(LEVEL5)として前の世界で過ごした美琴は金銭感覚が若干(語弊あり)ずれていたため庶民並の金銭感覚に戻すまで結構時間がかかったのである。
また当麻と美琴はそれぞれ親からの仕送りもあるのだが、できるだけそれには手をつけないと(美琴が)決めたので学園都市からの奨学金だけでやりくりしている。
それに伴いスーパーでできるだけ安い物を買うように習慣づいていっている。
さすがに特売の争いの中に飛び込むには体格的に無理があるため普通に回るだけではあるのだが。
余談だが当麻と美琴が一緒に買い物をする風景をみた人々から学園都市最年少夫婦の称号をいただいている。理由は上記の通りである。もっともこの称号について本人達は知らないのだが
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ