第33話 史上最大の侵略
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じゃない」
「有難う、アンヌ……だけど、僕はM78星雲に帰らねばならない。僕の体は深く傷つき、これ以上戦う事が出来なくなってしまった。でも僕は、僕は彼を…クロノ君を助けたい! この星を守る為にも、僕は最後の戦いに行く…さようなら、アンヌ!」
ダンがウルトラアイを装着しようと手を上げる。だが、それをアンヌが遮った。
「待って、行かないでダン!」
「クロノ君を助けなければならないんだ! 邪魔しないでくれ!」
そう言ってアンヌを無理やり振り解く。そして、装着しようとした時、ダンはふと、アンヌを見下ろして呟いた。
「もし、もし僕の事が心配なら、明けの明星が輝く時、一つの星が宇宙に向っていくのを見てくれ。それが僕だ!」
そう言い残し、ダンはウルトラアイを装着した。体が一気に変わっていく。光の巨人、ウルトラセブンとなった。
セブンは大空を飛び、ゴース星人の地下基地へと飛び込んでいった。
丁度その頃、ウルトラ警備隊本部から大量の爆薬を積んだマグマライザーが発進した。真っ直ぐにゴース星人の地下基地を目指している。
セブンは僅差でクロノの捉えられていたエリアに到達し、彼を入れていたカプセルごと掴み取り基地を抜け出した。その直後に、マグマライザーに搭載されていた爆薬が起爆し、ゴース星人も含めて地下基地は大爆発を起こした。
それを現すかの様に火山が噴火しだした。ゴース星人の侵略は今此処に費えたのだ。
セブンは地上に降り立つとクロノの入っていたカプセルをそっと地面に置く。其処へ仲間達が駆けつけてくる。
「無事か? クロノ君」
「う…こ、此処は?」
未だふらつく頭で辺りを見回す。自分が助かった事にクロノは気づいたようだ。その時、遠くから怪獣の咆哮が聞こえてきた。
見ると其処に居たのはかつてフェイトが葬った筈のパンドンであった。
しかし、体の各部が機械で武装されている。改造されてパワーアップしたのだ。
セブンは改造されたパンドンと一騎打ちを挑んだ。今戦えるのはセブンしかいない。だが、そのセブンも深く傷つき戦える体ではない。
改造パンドンの前にセブンは殴り倒され、良いように嬲られていたのだ。その光景を警備隊一同が苦悶の表情で見ていた。
そんな時、涙を流しながらアンヌは叫んだ。
「ウルトラセブンの正体は、あたし達のダンだったのよ!」
「な、何だって!」
「ダンは、遠いM78星雲の彼方から地球を守る為にやってきたのよ。でも、これが最後の戦い…ダンは自分の星へ帰らなければならないのよ!」
目を真っ赤にしてアンヌは言った。隊員達の誰もが信じられない顔をしていた。だが、それに続いてフェイトも叫んだ。
「アンヌさんの言ってる事は本当です。ウルトラセブンはあのダンさんなんです。この地球を
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