第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第12話 朝食風景
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その能力発動のシステムが詳しく判らない限り、肉体強化に頼った行動は多少のリスクを伴う可能性も有ると言う事です。
まぁ、どう言う原理かは判らないけど、このピンクの髪を持つ少女は、魔法がすべて爆発すると言う特殊な才能に恵まれた魔法使いです。
そして、その妙な魔法使いの使い魔として、異世界から召喚された才人にも、少々、妙な能力が付加されたとしても不思議でもなんでもないでしょう。
ただ、あの時にルイズが唱えていた呪文は、他の生徒達が唱えている口語の呪文と同じ物でした。
つまり、同じ使い魔召喚用の呪文で、同じ使い魔契約用の呪文だったはずなのですが。
矢張り、才能の部分の違いが、ルイズの使い魔召喚魔法によって人間を使い魔として呼び出し、契約に因って特殊な能力を付加した事に繋がっていると言う事なのでしょう。
……やれやれ。彼女以前に、タバサが人型の龍種を召喚した事に因って、周りにはルイズの特殊性が薄まって見えている事が吉と出たら良いのですが……。
人は仲間を作る……いや、自らと違う存在を嗅ぎ分けて排除する生き物です。
仲間とそれ以外。敵と味方。同胞と異邦人。エトセトラ、エトセトラ。
後は、才人が大量に食糧を必要とするようになる可能性は有りますか。精霊を従えた訳では無い自らの身体能力の強化なら、消費されるエネルギー。つまり、この場合は消費されるカロリーは全て彼自身が蓄えたカロリーと成ります。
……これは、彼の食事に関しても、多少、気を配ってやる必要が有るかも知れないな。
「あの、少し宜しいでしょうか?」
俺とルイズの会話が終了するのを傍で待っていたメイドの女の子が、俺に対してそう話し掛けて来た。
……って言うか、黒髪黒瞳の女の子の登場ですね。女の子としては初めての黒髪ですよ、彼女が。
それにしても、何の用事なのでしょうか。
「昨夜は珍しい果物の差し入れを頂いて、本当にありがとう御座いました」
メイドさんに相応しい丁寧な口調で、そう言った後、黒髪黒瞳の少女は、丁寧な御辞儀を行った。
成るほど。そう言えば、コルベール先生に頼んで昨日集めた桃を、学院の使用人に差し入れして貰うように頼んで居たのを忘れていましたよ。
もっとも、そもそも、俺にあれだけの量の桃は必要が無いですし、その気になったら、同じ方法で別の樹木から他の果物を得る事も可能ですから、完全に必要のない物でしたからね。それならば、時期的には桃の実が出回っている季節では有りませんから、少しは役に立つかな、と思っただけなのですが。
「いえ、私は果物を集めただけで、貴女がたに渡すように言ったのは我が主の指示ですから、お礼ならば、私の主人のタバサに直接お願いします」
そう答える俺。その俺の台詞を聞いたタ
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