第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第12話 朝食風景
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がどうかしていると思いますよ。
俺に取っての睡眠とは、霊力を回復させる為にはとても重要なモノなのです。確かに、睡眠以外でも地脈や大気中から直接、呼吸法などを使用して気の形で取り入れる事も可能なのですが、それでも矢張り、睡眠によって回復する霊力の量は大きなモノに成りますからね。
故に、扉にもたれて眠る事にしたのです。ここなら、悪意を持った何者かが扉を開けようとする際に気付く可能性が高いですから。
もっとも、このタバサの部屋に侵入する為には、ハルファスによって構築された、霊的な砦をどうにかしない事には無理なのですが……。
俺は少し伸び上がるようにして立ち上がった。身体が、その立ち上がった際の勢いで、バキバキと言う音を立てる。
う〜む。しかし、これはちょいと問題が有りますか。
せめて、今晩からは畳を準備して、その上で眠るようにするべきでしょう。いくら若いとは言っても、こんな寝方では霊力の回復はどうにかなったにしても、体力の回復は難しい。確かに、一日二日の護衛を行う相手なら何とか成りますが、一生付き合って行かなければならないかも知れない相手との同居ですから。
それに、心技体。すべてバランスが取れていなければ、いざと言う時に俺の能力は発揮出来ない可能性も有りますから。
しかし、そもそも論として、この状態なら、俺とタバサが同じ部屋で住む必要など無かったような気もするのですけど。
俺は、未だに続く式神達の宴会をジト目で見つめながら、どうせ、式神達は、この勢いで毎晩のように宴会を繰り広げる心算だと思ったのですが……。
まぁ、良いか。その辺りに関しては、その内にきっちりさせたら良いだけの事です。
それに、この状況ならば、俺が不埒な行為に及ぶ可能性はゼロ。こんな状況下で襲い掛かるようなマネが出来る訳が有りません。
それどころか、宴会に巻き込まれる可能性の方がメチャクチャ高いでしょうが。
まして、俺は酒精には弱い存在ですから。神話的にも、俺個人としましても。
酒精なんぞ口にしたら、あっと言う間に沈没。そのまま朝までぐっすり眠る。そう言う体質ですから。
ただ、嫌がる俺に無理矢理、式神達がアルコールを進めて来るような事はないとは思うのですがね。
そう思い、現在、と言うか、昨夜俺が眠る前から続いている式神達の宴会を見つめる。
しかし、俺の事は無視し続ける式神達。そうしたら、最初は……。
「ノーム。休憩が終わったら、集めて来た原石をカットして磨いてくれるか。出来の良いモノは式神達の依り代として利用するし、俺の属性を付与して龍の護符も作る必要が有るから」
宴会に参加していたノームに、そう依頼を行う俺。
嬉しそうに首肯くノーム。基本的に地の精霊は働き者
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