暁 〜小説投稿サイト〜
蒼き夢の果てに
第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第12話 朝食風景
[1/12]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
 ……ゆっくりと意識が覚醒へと向かう。

 ……不自然な姿勢で眠った性で、身体の節々が痛いな。
 ……但し、気分的にはそう悪い物では有りません。おそらく、この世界が俺の住んで居た世界よりも精霊の力が濃いから、向こうの世界よりも霊力の回復が早い、と言う事なのでしょう。

 尚。どうやら、式神達の宴会は一晩中続いたと言う事のようですね。俺が目を覚ました事に気付きながらも、未だ全員が飲んでいる途中ですから。

 それで結局、タバサにご飯を食べさせてから、ハルファスに出して貰った毛布を被って、更に扉にもたれて眠った訳なのですが。
 それに、一応、あの遅い夕食の時に、タバサにお箸の使い方は教えてはみました。が、しかし、そう簡単に覚えられるような物でも有りませんから、その点に関しては、今後に期待、と言う感じですか。

 それに……。黙って食事をする美少女にお箸でご飯やおかずを食べさせて上げるのは、俺的には妙に楽しい行為でしたし。
 まして、美味しそうに食べてくれたら食べさせている俺の方も、かなり嬉しくなって来ましたからね。
 表情自体は変わらないですし、言葉にして表現してくれる訳でもないのですが、彼女の発している雰囲気が、その事を如実に表現していましたから。

 雛鳥に餌を与える親鳥は、こんな気持ちに成るのでしょうか。

 ただ、その勢いでかなり食べさせて終ったような気もするのですが……。
 もっとも、彼女自身が俺の世界の食べ物に興味を持ってくれたから、多くのお弁当を食べてくれたのでしょうけどね。

 それに、現代日本と言うのは、地球世界でもトップレベルの食文化の発達した国です。あの国には世界中の美味い物が集まって来ています。
 その国の食べ物を、中世ヨーロッパの貧弱な味付けの料理を食べて来たタバサに比べて貰ったら、間違いなしにコンビニ弁当の方を上に上げてくれると思いますよ。

 食べ物で相手の評価を上げるのは、イロハのイ。最初の戦術ですからね。これで彼女も、益々、俺の有能さが理解出来たと思います。

 もっとも、普通に考えたら、この方法って、意中の男性を落とす際の、女性の方の戦術だったような気もするのですが……。
 ほら、良く言うでしょう。男性を捕まえるには、その胃袋を掴めと。

 おっと。どうも、思考が妙な方向に進みますね。無理矢理、軌道修正っと。

 それから、眠る場所の件なのですが……。タバサは何故か俺に、自らのベッドの上。それも彼女の隣で眠る事を進めて来たのですが、流石にそれは辞退させて貰いました。
 確かに、彼女にしてみたら、俺を無理矢理召喚したような気分に陥って居るのですから、流石に気を使っているのだと思いますけど……。
 それにしたって、彼女の眠る直ぐ隣で、俺がゆっくりと眠る事が出来ると思う方
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ