第32話 ウルトラセブン救出作戦
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ドである。
が、相手の質量が大きすぎる。
パンドンがそれを易々と破ろうとしている。フェイトの顔に苦悶の表情が浮かび上がる。
その時、その上に更にバインドのような物が被せられた。見ればそれはセブンが放った物であった。
フェイトはセブンの顔を見た。セブンは無言でフェイトに語りかけた。
それは「私の変わりに頼む」と言っているようでもあた。
フェイトは頷き、怪獣に向かいデバイスの切っ先を向ける。
「ダンさん、見てて下さい。なのは、私に力を貸して……フォトンランサー・ファランクスシフト…ファイアァ!」
デバイスの切っ先から黄金色の強大な魔力が放出された。
それは動きを封じられ、無防備だったパンドンに全弾命中していく。凄まじい衝撃と爆煙が辺りに立ち込める。
フェイトは自身の魔力が尽きる限界までトリガーを引き続けた。
この状況では怪獣の生死を見極める事は出来ない。
だが、確実に仕留めなければならない。
もしこれで倒せなかったら。もう対抗する手段がない。
「はぁ…はぁ…はぁ…」
やがて、魔力が尽き掛けた。
フェイトはトリガーを指から離し、ゆっくりと地上に降りた。
目の前では未だに黒い煙が上がっている。その中からゆらりと黒い影が現れた。パンドンであった。
まだ生きていたのだ。恐ろしい相手である。フェイトがまたバルディッシュを構えようとするが、既に魔力は限界まで来ている。もう一発も放てない。
だが、そのパンドンは数歩歩いた後、地面に倒れてしまった。
どうやらギリギリで倒せたようだ。
ホッとしたフェイトは地面に倒れる。
怪獣と戦った事はあっても仕留めた事はなかった為に緊張の糸が切れたのだろう。そして、セブンを見上げた。
戦闘を終えたセブンもまた、変身を解き、ダンに戻る。
だが、ダンはその直後頭を抑えて倒れてしまった。
「だ、ダンさん!」
倒れたダンに向かいフラフラな足取りでフェイトが向った。ダンは額から血を流しており酷く衰弱していた。そっと彼の額に手を置く。凄まじい熱がフェイトの手に伝わった。
(熱っ!)
見れば触った手は赤く焼けていた。
軽い火傷をした際の跡だ。だが、普通人の額を触れただけで火傷などする筈がない。
それは、明らかにダンの、セブンの体が異常事態である事を告げるには充分過ぎることでもあった。
***
ギャンドラー達は殆どの戦力を倒されてしまった。残っていたのは幹部だけである。
「ギャンドラー! 今日が貴様等の最後だ!」
「ちっ、此処は一旦引き下がった方が良さそうだねぇ」
「しゃぁないなぁ、覚えとれやぁロム・ストール! 次は絶対にワイ等が勝つからなぁ!」
「待て! も
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