第5話 母上危機一発 後編
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してもらいましょうか。
私は一瞬で間合いを詰め、母上に辱めようとする2人の山賊達の首を双天戟で吹き飛ばし、その返しで山賊の頭を胴から真っ二つにしました。
山賊の頭は地に横たわり何が起こったわからずに、目を剥いて痙攣をしています。
グシャ―――。
私はその山賊の頭の頭を情け容赦なく踏みつけました。
「言ったはずだ。人として死にたければ母上を離せとな。お前達が私に勝てるとでも思ったのか?お目出度い奴等だな。だが、もう遅い。お前達に掛ける慈悲はない。お前らの命で償ってもらうぞ」
視線を山賊達に向けると彼らは混乱しているようでした。
ただ彼らでも理解できることがあります。
私が数人の山賊と自分達の頭を一瞬のうち惨殺したことです。
「か・・・頭がやられたぞ」
山賊の一人がそう呟くと堰を切ったように山賊達は動き出しました。
私と母上を殺そうとするもの―――。
ここから逃げようとするもの―――。
私はここで封印していた技を躊躇わずにつかいました。
私に向かってくる山賊どにむかって双天戟を突きつけ、硬気功の「気」を一点に集中させ技を放ちました。
「振雷・零式!」
夜であるにも関わらず昼のような輝きを周囲に放ちました。
輝きが収まったときそこには死体の山がどこまでも続いていました。
私の立ち位置から近いところの死体は、原型を留めていません。
血の匂いがそれは生き物の残骸と自覚させてくれます。
さっきの攻撃で山賊達のその半数が壊滅したようです。
「振雷・零式」の攻撃を免れた山賊達はあまりの惨状に恐怖で体を強張らせています。
私は情け容赦なく生き残りの山賊に対し「振雷・零式」の第二射を放ちました。
私は状況を確認することなく、母上を肩に抱えると戦線を離脱することにしました。
母上の安全確保が最優先です。
もともと逃げようとしてた山賊達は、蜘蛛の子を散らすように逃げてます。
私はそれを無視して谷を駆け上がっていきました。
谷を上りきると母上に声を掛けました。
「母上、戦場から一刻も早く離れなければなりません。話は城に戻ったら聴きますので、今は黙って私と共にお逃げください」
肩に抱える母上の顔は見えないが、沈黙を肯定と受け取り足を速めることにしました。
空にはいつのまにか満月が出ていました。
綺麗な月なので黄昏たい気分ですが、そうもいきません。
最悪の誕生日になりました。
帰ったら父上、母上からどのような説教を受けるのでしょうか?
ですが、母上が無事で本当に良かったです。
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