第5話 母上危機一発 後編
[1/3]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
「うぅ・・・ん・・・」
目が覚めると頭に少し鈍痛があり、いい目覚めとは言い難いです。
川の音が近くから聞こえてきます。
ここはどこなんでしょうか?
私は市場で買い物をしている最中に賊に頭を殴られ意識を失いました。
今の状況がさっぱりわからないです。
後ろでに縛られているようなので、動きづらいです。
周りを見渡すとここが簡素な小屋だということがわかりました。
「頭、女が目を覚ましたみたいたぜ!」
明らかに山賊としか思えない男が、私が目を覚ましたことを確認して人を呼んでいました。
現れたのは熊のような体格で残虐そうな顔つきをした男でした。
「気分はどうだ、くくっ、く」
不快な笑い方をする男だと思いました。
「なぜこのようなことをしたのです」
「金だよ!金にきまってるだろうが!太守の女房を誘拐すればたんまり金をいただけるだろうからな、ひひっ。しかし、いい女だな。どうだ、太守の女房なんてやめて俺の女ならねえか?一生良い目に合わせてやるぜ!ひひっ」
山賊の頭は下卑た顔で私の顎を掴んで言いました。
私は精一杯の勇気で睨みつけました。
「ふん、お高く留まりやがって、金が手に入ったら覚えてろよ!おい、お前らしっかり見張って置けよ!」
「「へい!」」
山賊の頭は見張りを残して小屋を出ていきました。
あなた、正宗・・・。
きっと心配しているでしょうね。
東の郡境某所―――。
私は神様に教えられた通りに東の郡境の奥深くを探索中です。
既に日が落ちて周囲が暗くなりました。
夜目の効く私には関係ないですけど・・・。
そして漸く谷を見つけました。
山賊の居場所も直ぐにわかりました。
谷の中とはいえ堂々と火を使うとは・・・お陰で楽に見つけることができました。
母上大丈夫でしょうか?
貞操の危機とか洒落になりません。
そうなった場合、山賊達は四肢を切断して、川に流してやることにします。
「ふふ・・・ふふ・・・」
まずは母上の居場所を特定することにします。
何か怪しい場所は無いですかね。
谷の上から怪しい場所がないか見ていると・・・。
ありました!
明らかに怪しいです。
谷の下には山賊達が野営しています。
その中に不自然に立っている小屋があります。
これしかないでしょ!
必ず母上はここにいる!
絶対にいます!
間違いないです!
テンション高くなった私は谷の上から小屋の手前目掛けて飛び降りました。
普通の人であれば死ぬでしょうが、私は体を硬気功で強化しているので問題ありません。
落下の衝撃で小屋の前に野営し
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ