第3話:激突!もう一人の魔法少女
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を展開し、同時に魔力で作られた深紅のマントをその身に纏う。
残った恐竜兵士たちは空中からの攻撃に備え、射撃で竜馬を牽制しながら散開する。
「ゲッタァァア! ビィィィイムゥ!」
竜馬は散開する恐竜兵士の中心を目がけて突撃し、随伴する全てのスフィアから、不規則に動く深紅の細い光線――ゲッタースパイラルビームを一斉に連射する。
光は広範囲に拡散し、一網打尽にされまいと散開する残りの恐竜兵士たちを逃すことなく、確実に捉えて撃破した。
『ミッションコンプリート、お疲れ様でした』
ゲッター1が敵の全滅を確認し、着地してマントを脱ぎ捨てる竜馬に労いの言葉をかける。
「タイムは?」
『1分42秒63――ですが、この程度の敵ならば、あの頃のマスターであればあと二、三十秒は早く殲滅していたでしょう。やはり若干のブランクはあるようですね』
「そのブランク分を取り返すために訓練やってんだろうが。オラ、次行くぞ次!」
『了解。フィールド、エネミーデータ、配置パターン変更――』
ゲッター1は仮想空間の風景を起伏の激しい山岳地帯から開けた平野へと瞬時に変更し、データベースから他の恐竜帝国の兵士のデータを呼び出し、再度配置する。
先程と同種の恐竜兵士に加え、今度は獣脚類に分類される小型恐竜に騎乗し、片刃の剣と小銃で武装した騎兵を新たに出現させる。
竜馬を包囲するような先程の陣形とは打って変わり、今度は竜馬の正面に立ち塞がるかのような陣形に配置される。歩兵と騎兵の比率はおおよそ7:3で、数は合計で60体ほどになる。
「――アギィィィィイッ!」
先頭の恐竜騎兵が腰の剣を抜いて高々と掲げ、雄叫びを上げて剣を前方に向ける。すると他の騎兵たちはそれに呼応するように叫び、竜馬へ向けて一斉に突撃を開始した。
小型恐竜の多数の足音が響かせる低重音、力強く地面を蹴って巻き上がる砂埃。それらは騎兵たちが竜馬との距離を詰めるにつれて、竜馬自身の鼓膜の振り幅を少しずつ大きくしていった。
さらに騎兵たちの後方から、歩兵の恐竜兵士が小銃による援護射撃を展開する。先程のバラバラな一斉攻撃とは違い、非常に統率の取れた動きである。
『Getter wing』
竜馬の背中に赤い魔力のマントが出現し、竜馬は地面を蹴って跳躍、一瞬で恐竜兵士たちの頭上を取る。
一瞬で竜馬の姿を視界から失った恐竜兵士たちは、全員で周囲を見回して竜馬の姿を探す。
一匹の兵士が竜馬の姿が上空にあることに気づき、指さして仲間に知らせると、後方で援護射撃を行っていた歩兵たちが上空の竜馬を狙って小銃を乱射する。
「おおおおおおおッ!」
竜馬は眼下の歩兵たち目がけて一気に急降下し、対空射撃の的を絞らせずに地面にほぼ激突するように勢いを残した
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