絶望の運命
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「見出したようだな」
「うむ。私もまた拳法を使うからな」
ドグマの帝王テラーマクロから直伝されたものである。
「ではそれを使うのだな」
「うむ。だが」
将軍はここで考える顔をした。
「当然工夫はしていくつもりだ」
「そうであろうな」
死神博士にもそれはわかった。
「だがそれはお主自身で考えることだ。私の管轄外だ」
「わかっている」
将軍は頷いた。
「見ているがいい。私がどう戦い、どう勝つのかをな」
「楽しみにしておこう」
博士は唇の端だけで笑った。
「では私はこれで失礼させてもらう。こちらもそろそろ作戦の準備があるのでな」
「確かセビーリャだったな」
「うむ、よい街だ」
スペイン南部の港町だ。死神博士の出身地でもある。
「そこから欧州の地獄がはじまる。ダンテの神曲のようなな」
「また古い作品を出すな」
「地獄を描いた作品としては最もよい。まさにあれこそ地獄だ」
彼等は復活するまでその地獄にいた。だからこそよくわかるのだ。
「地獄はいい。実に快適だった。そして」
彼の目が妖しく光った。
「この世にそれを復活させればそれこそ我がバダンの理想郷となる」
「それは同意する」
メガール将軍にとってこの世界は破壊されなければならないものである。
「だが私はそれよりもまず為さねばならないことがある」
「それがあの男との戦いだな」
「そうだ」
「思う存分やるがいい。ではな」
「うむ」
こうして死神博士は姿を消した。そして後には何も残らなかった。
「行ったか」
将軍は彼が姿を消すのを見届けた。
「では我々も行くぞ」
「はい」
五人は同時に頷いた。
「仮面ライダースーパー1よ」
彼は暗い目で呟いた。
「今度こそ貴様との決着をつける」
そして五人に顔を向けた。
「よいな。その為にはそなた達の力が必要だ」
「わかっております」
五人はその言葉に頷いた。
「我等の命はメガール将軍に預けます」
「すまん」
メガール将軍は頷いた。そして言った。
「行くぞ、仮面ライダースーパー1を倒しに!」
「ハッ!」
五人だけではなかった。戦闘員達も続いた。彼等はメガール将軍を先頭に基地から出撃していった。
戦闘員達との戦いを終えた沖と佐久間はニューオーリンズの郊外にいた。
「街から少し行くと沼地ばかりですね」
「ええ。ですから結構蚊も多いんですよ」
沖が答えた。
「ミシシッピー河の河口にありますからね。どうしても水気が多くなってしまうんです」
「そうなのですか。南部にはあまり来たことがないですからそれは知りませんでした」
「佐久間さんは主にニューヨークや五大湖近辺で活動されたんですよね」
「はい。あちらはここよりはずっと乾燥していますね」
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