暁 〜小説投稿サイト〜
仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
絶望の運命
[5/23]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
うか、ではやれるのだな」
「当然だ」
 死神博士は不敵に笑った。薄い唇に自信が満ちる。
「ではとくと見せてやろう。我が技術の粋をな」
 それから数日死神博士は格納庫から出て来なかった。他の者の立ち入りは一切許されなかった。
「恐るべきプロフェッショナルの意識ですね」
 指令室で戦闘員の一人がメガール将軍に対して言った。
「うむ。伊達にショッカーで最高の頭脳と謳われたわけではない」
 将軍も彼には一目置いていた。
「いいか、決して邪魔はするなよ」
 そして周りの部下達にこう言った。
「死神博士は誇り高い。もしそんなことをすれば・・・・・・。わかっているな」
「はい」
 彼等はそれを聞き顔を一瞬青くさせた。死神博士は冷酷非情なことでも知られているからだ。
 誰も格納庫には近寄ろうとしなかった。そしてそこからまた数日が経った。
「終わったぞ」
 死神博士が指令室にやって来た。その顔は格納庫に篭る前と何ら変わってはいなかった。だが表情は自信に満ちたものであった。
「そうか」
 将軍はそれを聞き頷いた。
「では見せてもらおう」
「うむ、とくと見るがいい」
 今度は死神博士が案内した。そして二人は格納庫へ向かった。
「これだ」
 そして博士は基地の中の火の車を指差した。
 見たところ外見には何羅変わったところはない。
「外見ではない、見るところは」
 博士は将軍の次の言葉を見透かしたように言った。
「念じてみよ。飛べと」
「うむ」
 将軍は死神博士に言われ試しに念じてみた。
 すると火の車が宙に浮いた。
「おお」
 将軍はそれを見て思わず声をあげた。
「それでKではない。撃てと念じてみよ」
 言われるままに念じてみた。すると竜の目から黒い光が放たれた。
「時空破断システムを竜の目においたのだ。どうだ、いいだろう」
「うむ、まさかこれ程までのものにしてくれるとは」
 将軍は満足したように言った。
「これなら文句はあるまい」
 博士はやはり自信に満ちた笑みを浮かべた。
「それどころではない。有り難く礼を言わせてもらう」
「礼はいい。当然のことだからな」
 彼にとっては開発も改造も自然なことであった。息を吸うようなものである。
「わしの望みは一つだ。これでアメリカを、スーパー1を倒すがいい」
「わかった」
 将軍は頷いた。
「喜んで使わせてもらおう」
「それでいい。では健闘を期待するぞ」
「うむ」
 死神博士は踵を返した。そして格納庫から姿を消した。
 将軍は暫く格納庫に残っていた。そして火の車のテストを繰り返していた。
「将軍」
 そこにあの五人がやって来た。
「御前達か」 
 彼は五人に顔を向けた。
「見よ、これが死神博士の改造した火の車だ」
 彼はそれを指差し
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ