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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
絶望の運命
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 そしてスーパー1に対して言った。
「かってはこの身体を醜いとも思っていた」
 その為にドグマに入ったのであった。
「だが今は違う。この身体は貴様と戦う為にあるのだ。そう、これは運命だったのだ」
「運命・・・・・・」
「そうだ」
 彼は答えた。
「私は貴様と戦う運命だったのだ。その為に絶望の底に叩き落とされたこともあった」
 一度は自ら死を選ぼうとしていた程であった。
「だがそれは誤りだったのだ。私が何故改造手術を受け、ドグマに入ったのか考えた。地獄でな」
 彼にとって地獄はその答えを出す場所であったのだ。これが他の大幹部や改造魔人達とは違っていた。これは彼がドグマに入るまで、そして入ってからの経緯も関係していた。
「そしてわかった。私の運命を」
「俺と戦うというか」
「そうだ。スーパー1よ」
 彼はここでスーパー1を見据えた。
「今ここで貴様を倒す!」
 そして構えをとった。
「そうか、運命か」
 スーパー1はその言葉を反芻した。
「運命は俺にもある」
 そして死神バッファローを見据えた。
「俺の運命、それは」
 そしてゆっくりと構えをとった。
「悪を倒し、この世に平和を取り戻すことだ。そしてその為に」
 全身を闘気が包んでいく。
「メガール将軍、いや死神バッファローよ」
 彼の名を呼んだ。
「貴様を倒す!それが俺の運命なのだから!」
「望むところだ!」
 両者は同時に突進した。そして互いに拳を繰り出した。激しい衝撃がその場を覆った。
 二人はその場所で激しく撃ち合った。そこには恨みも憎悪もなかった。ただ闘う二人の戦士がいるだけであった。
「スーパー1・・・・・・」
 戦闘員達との戦いを終えていた佐久間はその戦いのあまりもの激しさに戦慄を覚えていた。
 これ程までに激しい戦いは彼も今までそうそう見たことはなかった。双方共一歩も退いてはいなかった。
 佐久間はそれを見守ることしかできなかった。ただその拳と拳の撃ち合いを見るだけであった。
 スーパー1は技で、死神バッファローは力で闘っていた。二人は最早ガードもなく互いに激しく拳を繰り出していた。その全身が傷だらけになっていた。
 体力は僅かに死神バッファローの方が上だった。スーパー1の動きが鈍くなってきた。
「そろそろ終わりだな」
 死神バッファローは肩で息をしだしたスーパー1を見て言った。そして身体に力を貯めた。
「これで終わりだあっ!」
 拳を出した。それは今までのものとは比べ物にならないものであった。
「これを受けたならば」
 スーパー1はそれを見て考えていた。
「ただでは済まない」
 すぐにわかった。このままでは危ない、すぐに察知した。
「トォッ!」
 上に跳んだ。そしてその拳をかわした。
「上かっ!」
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