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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
絶望の運命
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言った。
「左様ですか」
「うむ。既に戦力も整えてある」
 彼は戦闘員に顔を向けた。
「私のやり方は知っているな」
「はい」
「ならば良い。既に刺客を送り込んである」
「刺客をですか」
「うむ。だがそれはほんの挨拶だ」
 彼はニコリともせず言葉を続ける。
 いつものように硬い表情である。彼はその顔を変えることはない。
「その者達にはすぐに帰るように言ってある。形勢が不利になったならな」
「何故ですか」
「あの男を倒すのは誰だ」
「それは・・・・・・」
 戦闘員は問われ少し口篭もった。
「私以外にはおらん」
 彼は答えられないのはわかっていた。だから自分で言った。
「それが運命なのだ。私のな」
 彼の声は沈んだものになっていた。
「私のこの身体とスーパー1のあの身体」
 恨めしそうに言った。
「同じものであった筈なのだ」
 顔を少し上に上げた。
「それが何故こうなったのか」
 暗い表情がさらに暗くなった。
「悔やんでもはじまらないがそう思わずにはいられない」
 顔を下に向けた。
「だがそうした思いもここで断ち切らねばならない」
 彼はそう言うと再び戦闘員に顔を向けた。
「よいな、あの男を倒し、このアメリカを消し去る」
「はい」
 戦闘員はその言葉に対し敬礼した。
「その為に私は選りすぐりの精鋭達を連れて来た」
「といいますと」
「見よ」
 将軍は右を指差した。そこにあったシャッターが開いた。
「おお」
 それを見た戦闘員は思わず声をあげた。
「この者達が全てを成し遂げるであろう」
「流石です、将軍」
 彼はメガール将軍にバダン設立当初から属していた。その為彼に対する忠誠心も篤かった。
「用意はいいな」
 将軍はそれをよそにシャッターの向こうにいる者達に語り掛けた。
「はい」
 彼等は一様に頷いた。
「よし。ならば早速作戦に取り掛かるぞ」
「わかっております」
 彼等はシャッターから出て来た。全部で五人いた。
「久しいな」
「地獄谷以来ですから」
 彼等は全部で五人いた。その中央にいる忍者に似た服の女が答えた。
「そうだったな。思えばあの時からかなり経つ」
「はい」
 五人は深々と頭を垂れた。
「堅苦しいことはいい。今はそういう時ではない」
 だが将軍は彼等に顔を上げさせた。
「あれの用意もいいな」
「万事整っております」
 五人の中にいるスキンヘッドの大男が答えた。
「そうか」
「何時でも出撃はできます」
 細い目の男が言った。
「ではすぐにでも行こう」
 メガール将軍はシャッターの方へ歩きだした。
「お待ち下さい」
 頭に布を着けた男が彼を引き留めた。
「我々もお供致します」
 虎の毛を着た男も言った。
「よいのか」
 
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