暁 〜小説投稿サイト〜
仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
神殿の闘神
[24/25]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
死した。その後には何も残らなかった。
「アポロガイスト・・・・・・」
 ]ライダーはその爆煙が全くなくなるまで見ていた。そしてその風を正面から受けていた。
「見事な戦士だった。味方だったならどれだけ心強かったか」
 ギリシアの戦いは終わった。こうして東欧に平和が戻ったのであった。

「そうですか、アポロガイストがそんなことを」
 戦いの後アテネの空港で竜は神から戦いの結末を聞いていた。
「見事ですね、バダンにいるのが惜しい位です」
「はい」
 神も同じ意見であった。
「しかしそれがあの男の生き方だったのでしょう。いや、戦士にとって何処に属しているかは関係ない。ただ強い相手と戦いたいだけです」
「それだけが望みですか」
「ええ。ですからあの男は貴方との戦いを最後まで望んだのです。バダンにおいても貴方だけを狙っていた」
「確かに。けれど俺はそれを嫌だと思ったことはなかった。常に倒してやると思っていました」
「そういうものです。貴方も戦士なのですから」
「戦士ですか。ライダーではなく」
 神はそれを聞いて苦笑した。
「あっと、ライダーであることを否定したりはしませんよ」
 竜は笑ってそう弁明した。
「戦士とライダーは同じなのですから」
「同じですか」
「はい、戦いに身を置く者として。しかし」
「しかし!?」
「ライダーは正義の為に戦います。それが戦士であるところにプラスアルファされるのです」
「正義ですか」
「ええ、正義です」
 竜は頷いて答えた。
「それがライダーなのでしょう。貴方達は正義の為にライダーとなった」
「・・・・・・・・・」
 神はそれには沈黙した。決して望んで改造人間となったわけではないのだから。
「それは否定されたいでしょう」
「ええ」
「お気持ちはわかります。私は貴方達の全てを知っているわけではありませんが貴方達のこれまでの戦いやライダーとなった経緯は知っています」
 ライダーと関わる者としてそれを知らない者はいない。特に立花は。
「それぞれそれについて思われるところはあるでしょう。私の考えではそれは全て運命だったのです」
「運命ですか」
 神はそれを聞いて悲しげな顔になった。
「運命だったのですか、俺がカイゾーグ仮面ライダー]となったのは」
「認めたくありませんか」
「いえ」
 彼は首を横に振った。
「そうなんでしょうね。あの時親父と共にゴッドに殺されかけたのは」
 あの時の記憶が甦る。神はゴッドの刺客により父と共に瀕死の重傷を負った。
 しかし彼は甦った。その父が最後の力を振り絞って彼を改造人間にしたのだ。
「敬介、御前はもう人間ではない」
 父神敬太郎はそう言いながら彼に改造手術を施した。
「だが御前の命を救うにはこれしかない。・・・・・・許して
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ