神殿の闘神
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した様な笑みを浮かべて答えた。
「あの二人はブラックサタンでも何かと張り合っていました」
「それはよく覚えているぞ」
首領は思い出した様に笑った。
「思えば滑稽ではあったがな。何かというといがみ合っておったわ」
「そうでございましょう。奴等の属性は水と油の如きものですから」
タイタンは奸智を好む、だがシャドウは策は弄しても戦いは正々堂々としている。戦い方でもかなりの違いがあった。
「対立しない筈がないのです」
「そしてその対立から力を出させるのか」
「はい。おそらくあの地域に向かうライダーはストロンガーです。チャージアップしたあの男の力は凄まじいものがあります」
「それに勝つ為にだな」
「はい。あの二人は確かに強大な力を持っております。しかしそれだけでは足りません」
「フム。タイタンは死神博士から何かを借りたようだがな」
「それでもです。またシャドウもその全力を出すでしょうが」
「それだけでは足りないというのだな」
「怖れながら」
暗闇大使はここでまた頭を垂れた。
「流石だな。かってベトナムにおいてその智略で名を馳せただけはある」
「遠い昔の話です」
だが彼は心の中で胸を張っていた。それは彼の誇りであるからだ。
「ではシチリアはこれでいいな」
「はい」
「ギリシアだが」
首領はここで話を移した。
「アポロガイストは一騎打ちを挑むつもりのようだな」
「そうのようです」
「しかも東欧のバダンを解散させてか。どうやら退路を断ったようだな」
「あの男にはあの男の考えがあるのでしょう」
暗闇大使は考える顔を述べた。
「頭の切れる男だが昔からどうも勝負にこだわるところがある。それが奴の持ち味だがな」
「それがこの度の行動になったのでしょう」
「うむ」
首領はここで考える様な声を出した。
「ここは奴に任せるとしよう。どのみち東欧ではこれ以上の損害は出ない」
「では独断で東欧本部を解散させたのは不問ですな」
「そうだ。]ライダーを倒せばそれでいい。倒せない時はあの男が死ぬ時だしな」
「では今回はあの男の戦いをゆうるりと見守ることに致しましょう」
「そうだな。アポロガイストも強い。奴の力だと必ずや]ライダーを倒すことができよう」
「ハッ」
「では下がるがよい。そなたも日本での作戦があるだろう」
「わかりました。では」
暗闇大使はマントでその全身を包んだ。そして闇の中に消えた。
「アポロガイスト、期待しておるぞ」
首領もそう言うと何処かへ姿を消した。そして全ては暗闇の中となった。
「健闘を祈ります」
竜はパルテノン神殿に向かう神に対して声をかけた。
「有り難うございます」
神は後ろを振り向いてそれに応えた。その顔には笑みがあった。
「これがアポロガイストとの
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