魔都の攻防
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た。そこにはデストロンの磁石怪人ジシャクイノシシがいた。
「クッ、どういうことだ」
X3は捕まりながらも怪人に顔を向けて問うた。
「フッフッフ、こういうことだ」
そこで前から声がした。
「何」
するとそこに黒い一団が姿を現わした。
「貴様は」
「久し振りだな、仮面ラァーーーーイダX3」
そこにはドクトル=ゲーもいた。
見ればその後ろに役がいる。彼は戦闘員達に後ろ手で縛られている。
「すいません、X3.さっき捕まってしまいました」
「クッ・・・・・・」
助けに行こうにも彼も捕らえられていた。
「観念するのだな。逃れられん」
ドクトル=ゲーの声が夜の街に響いた。その顔は酷薄な笑みに満ちていた。
捕らえられた二人は手を後ろに縛られ牢屋に入れられた。
「暫くそこで大人しくしているがいい」
ドクトル=ゲーは牢屋に入れられた風見を見下ろして満足そうに言った。
「この中国が灰塵に帰するまでな」
「何、貴様やはり」
「フフフ、そうだ」
ゲーはまた酷薄な笑みを浮かべた。
「我がバダンの秘密兵器によりこの中国は消え去るのだ。まずはてはじめにこの上海からな」
「馬鹿な、十三億の人々を殺すつもりか」
「十三億のゴミと言った方がよいな」
ゲーはそううそぶいた。
「我がバダンに従わぬ者はゴミと同じ。違うのか」
「貴様、人をゴミと言うのか」
「私の考えはよく知っている筈だが」
ドクトル=ゲーは風見を不思議そうに見て言った。
「バダンに従わぬ者は生きている価値すらない」
それが彼の、そしてバダンの考えの全てであった。
「貴様も中国の次に消してやる。まずはこの大陸が滅ぶのを見るがいい」
「誰がっつ」
風見は暴れようとする。だが手を後ろで縛られそれはできない。
「無駄だ、そのロープは特殊な繊維で作られている。力で引き千切ることはできん」
ゲーはそんな彼に対して言った。
「観念するがいい。そしてことが終わり次第」
彼はここでその手に持つ斧を風見に見せた。
「この斧で貴様の首を落としてやる。一撃でな」
そう言うと彼はその場を去った。後には彼の無気味な笑い声だけが牢獄の中に響き渡った。
「やはり中国を滅ぼすつもりでしたね」
憮然として床に座った風見に役が話しかけてきた。
「ええ、これは一大事です」
彼は流石に深刻な顔をしていた。
「何とかしないと怖ろしいことになる」
彼はその顔を険しくさせた。
「しかしこの状況では」
縛られていては何もできない。しかもロープはドクトル=ゲーの言ったとおり力では駄目だった。
「まずいな、このままでは変身もできない」
「大丈夫です」
焦りはじめた風見に役が言った。
「ここは私に任せて下さい。もとはといえば私の責任です
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