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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
魔都の攻防
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玄関口だからな。あそこまでしないとかえって困る」
「バダンも狙う程でしたしね」
「ああ、あの時あの基地を潰して本当によかった」
 彼はシンガポールでの戦いを思いだして言った。
「もしシンガポールの基地が完成してあの場所を拠点にされていたら」
「おそらく今頃環太平洋地域はバダンの思うがままでしたね」
 シンガポールはそれ程までに重要な地であるのだ。げんにバダンはシンガポールでの敗戦を今も悔やんでいる。
「この上海も今よりずっと大変なことになっていたな」
「そうですね。おそらく既にバダンの手に落ちていたでしょう」
「この上海がか」
「ええ」
 風見は役の言葉を聞き戦慄を感じた。
「風見さんがあの時シンガポールにいなかったら・・・・・・。そう思うと私も恐ろしいですね」
「有り難う」
 風見は彼に対して礼を言った。
「いえ、本当に思ったことを言ったまでです」
 役はそれに対して謹んで言葉を返した。
「もしライダーがいなかったらこの世界は」
「いや、俺達は必ずこの世にいたと思いますよ」
 風見は顔を暗くさせた役に言った。
「それが運命ですから」
「運命ですか」
「ええ、俺達は悪と戦う為にこうして改造人間になったんです。げんに」
 彼は言葉を続けた。
「悪の組織が、あの首領が再び動く度に新たなライダーが誕生しています」
 そうであった。首領が闇から身を起こす時、その時に新たなライダーがいつも誕生したのである。
「俺もそうでした。家族をデストロンに殺された俺はダブルライダーに改造人間にしてくれるよう頼み込んだ」
 だが彼等はその時は断った。自分達のような境遇の者をこれ以上作りたくない為だった。
「そして二人を守って死に瀕した時俺は生まれ変わった」
 自分達を守る為に瀕死の重傷を負った風見を救う為に彼等は改造手術を施したのだった。
「そして俺は悪と戦う三人目のライダー、仮面ライダーX3となった」
 その時より彼は悪との絶えることなき戦いに身を投じたのである。
「あの首領が何度でも甦り、そして世界を狙うのなら俺達もそれを阻止する。そして」
 その目に強い光が宿っていた。
「その度に光は強くなる。新たな光と共に」
「その新たな光がゼクロスですか」
「そうなりますね」
 風見はそれを否定しなかった。
「彼の力は絶大です。それに」
「それに・・・・・・!?」
「彼もまた悲しみを知っています。ライダーは悲しみを知ってはじめて本当の意味でのライダーなのです」
「本当の意味で、ですか」
 役にはその言葉の意味がわからなかった・
「悲しみを知ることにより本当の意味での優しさを知る、そしてその優しさを持ってこそ真実の強さを身に着けることができるのです」
「真実の強さ・・・・・・」
 役はそれを聞き考え込
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