魔都の攻防
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った。少なくともX3のそれよりは。
(甲羅に覆われているせいか。動き自体は速くはない)
ドクトル=ゲーの時からそうであった。攻撃は激しいがフットワークは今一つであった。
蟹は全身を硬い甲羅で覆われている。その為動きはあまり速くはない。
ドクトル=ゲー、いやかにレーザーは攻撃自体は速い。だが、その甲羅のせいか身のこなしはあまり速くはなかった。
(ならばこちらにも戦い方がある」
既に斧と盾は破壊している。彼の武器はレーザーだけだ。
「死ねぇっ!」
カニレーザーがそのレーザーを放ってきた。X3は横に跳びそれをかわした。
「甘いな」
X3は言った。だがそこにカニレーザーは続けざまにレーザーを放って来る。
X3はそれを左右にかわす。かわしながら間合いを次第に縮めていく。
「今の奴なら近寄れば大丈夫だ」
懐に飛び込んだ。カニレーザーは間合いを離そうとする。だが動きが遅く追いつかれる。
「ヌウウ」
「今度はこちらの番だ」
X3は腕を出した。そしてそれを叩きつける。
「ムッ」
それは拳ではなかった。掌底であった。
「グッ」
思ったより効いた。カニレーザーは呻き声を出した。
「よし」
二号から聞いた。硬い鎧に覆われた相手には拳よりもこうした攻撃の方が効果があると。
「どうやらその通りだな」
X3はそれを見て確信した。どうやら拳よりも効果があるようだ。
「ならば」
続けて出す。それはカニレーザーの胸を激しく撃った。
「ガハッ」
血を吐いた。赤黒い血だ。その動きがさらに鈍くなった。
「よし!」
X3は勝機を見た。今こそ決着を着ける時であった。
「喰らえっ!」
怯むカニレーザーを掴んだ。そして空中へ放り投げた。
カニレーザーは宙に舞った。X3はそれに続いて飛翔した。
「最後だ、カニレーザー!」
叫んだ。そしてそのままカニレーザーに頭から一直線に突き進む。
「X3空中回転ドリルアターーーーーーーーック!」
激しくキリモミ回転しながら体当たりを敢行した。それはカニレーザーの腹を直撃した。
「グオオオオッ!」
カニレーザーは激しい呻き声を発した。そしてさらに天高く弾かれる。
X3は着地した。その前に暫くしてカニレーザーが落ちて来た。
「グググ・・・・・・」
何とか立ち上がる。だが所々傷を負い、全身から血を流していた。
「まさか衝撃を私の中に浴びせてくるとはな」
立ち上がった。そしてドクトル=ゲーの姿に戻っていく。
「如何に貴様の鎧が厚くとも衝撃は浸透する。俺はそれを思い出したのだ」
X3は彼に対し言い放った。
「そして貴様の脚の動きは遅い、その鎧故にな」
「フフフ、そこまで見ていたか」
ドクトル=ゲーはそれを聞いて笑った。
「どうやら私は
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