魔都の攻防
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」
「はい、それが一番の問題です。連中は勘がいいですから」
「だからこそ奴等とは戦いがいがあるがな」
アポロガイストはここで不敵な笑みを浮かべた。
「ではそこに案内しろ」
「はい」
戦闘員達は彼をある大きな岩の前に連れて来た。
「ここです」
その岩の横を押す。すると岩が左から右に開いた。
「どうぞ」
「うむ」
アポロガイストは頷いてその中へ入った。戦闘員達もそれに続く。彼等が全員入ると岩は自然に閉じていった。
その中は地下基地であった。一行はその中を歩いていく。
「随分深いな」
「何しろ大きいですから」
戦闘員の一人がアポロガイストの問いに答えた。
「確かにな」
アポロガイストはその言葉に納得した。
「だがあれをまた改造するとは思わなかったな」
「はい、あれだけで充分な戦力になりますし」
彼等はその建造中のものについて話しているのだろうか。
「しかしあれを付けることでさらに戦力があがったな」
「ええ。最初聞いた時は何かと思いましたが」
やがて基地の最深部に辿り着いた。
「こちらです」
先頭をいく戦闘員が階段を降り終えるとアポロガイストに言った。
「ここにあれがあるのだな」
「はい、あちらです」
戦闘員達は前方を指差した。アポロガイストはそこへ顔を向けた。
「ほお」
アポロガイストはそれを見て一声あげた。
「順調に進んでいるようだな」
彼は満足した笑みを浮かべた。
「まだまだやるべきことはありますが」
戦闘員の一人がそう答えた。
「そうだな。だがこれだけ進んでいるとは思わなかった。上出来だ」
「有り難うございます」
人を滅多に褒めることのないアポロガイストの言葉に彼等は思わず頭を垂れた。
「見ているがいい、]ライダー」
彼は不敵な笑みを浮かべた。
「貴様はこの巨大な亡霊により滅びるのだ」
白いスーツが黒い光に包まれた。それはまるで闇の世界に輝く暗黒の太陽のようであった。
風見と役は上海の夜のビル街を歩いていた。
上海のビルは独特な感じがある。それは東京やニューヨークとはまた違う。
「これが中国なのかな」
風見は派手なネオンの光を見ながら呟いた。
「いや、これは上海独特のものですよ」
役が言った。
「北京や香港はまた違います」
「香港は知っているつもりだが。それにしてもシンガポールとは違って何か猥雑な感じがするな」
「シンガポールはまた特別ですよ」
シンガポールの風紀の厳しさは有名である。ニューヨークやこの上海はおろか他のどの都市と比べてもそれは際立っているのだ。
「あそこはまた厳し過ぎるという意見もある位です」
「しかしあそこまでしたほうがいいと思う時もあるな」
風見はそれに対して言った。
「太平洋への
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