魔都の攻防
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止めません。思う存分闘ってきて下さい」
「わかりました」
「ただ」
「ただ!?」
「必ず勝ってかえってきて下さいね。貴方は世の人々の為に必要なのですから」
「はい」
風見は頷いた。そして決戦に思いを馳せるのであった。
翌日X3は豫園に来た。入口に来るとマシンから降りた。
「よし」
頷く。そしてその中へ入って行く。
園の中には池もある。緑波池という。蓮で有名な池だ。この中にある建物を湖心亭という。
その中央には橋がある。九曲橋という。ギザギザになった複雑なつくりをしている。こうしたつくりになったのは由来がある。
化け物よけだ。
「人間はギザギザにも歩けるが化け物にはそれができないからだ」
という。中国独自の考え方だ。
だが今その橋の上に魔人がいた。ドクトル=ゲーである。
「そろそろだな」
彼は空を見上げた。太陽は中空にある。
「ドクトル=ゲー」
そこで彼を呼ぶ声がした。
「来たな」
彼は声がした方に顔をゆっくりと向けた。そこにあの男がいた。
「約束通り来たぞ」
X3は彼を指差した。差されたゲーは不敵に笑った。
「よくぞ来てくれた。礼を言うぞ」
「そんなものはいい」
X3は言い返した。
「貴様の望みはわかっている。俺と最後の闘いをしたいのだろう」
「そうだ」
ゲーは不敵な笑みを浮かべたまま言った。
「この上海での作戦は水泡に帰した」
それはX3が魔神を破壊し、怪人達を全滅させたことによりそうなったのだ。
「だが私がまだいる。そう、中国は私一人により灰燼に帰すのだ。貴様が死んだ後でな」
「戯れ言を、そんなことを俺が許すと思っているのか」
「貴様が思う、思わないは関係ないのだ」
ゲーは冷徹に言い放った。
「何故なら貴様はここで死ぬからだ」
ゲーは左手に持つ盾を自身の顔の前に掲げた。するとその後ろに無気味な影が姿を現わした。
「遂に正体を現わすか」
「その通り」
見ればゲーのシルエットが変わっていく。鎧が青い甲羅になっていく。金色の兜も青くなっていく。
「フフフフフ」
ゲーは笑った。盾を下ろす。するとそこには無気味な蟹の顔をした怪人がいた。
「カニレーザー」
X3は彼の姿を見て言った。
「そうだ、この姿に戻るのも久し振りだ」
ドクトル=ゲー、いやカニレーザーは含み笑いを出したまま言った。
「私がこの姿をとるのはこれで二度目だ」
彼はX3を右手に持つ斧で差しながら言った。
「一度は貴様に敗れた。だが二度目はない。仮面ラァーーーーーイダX3よ」
彼は言葉を続けた。
「今度こそ貴様を倒す!」
「やらせるか!」
X3は前に跳んだ。そshちえカニレーザーと正対する。そして上海での最後の闘いが幕を開けた。
「ムンッ!」
ゲ
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