魔都の攻防
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であった。
「糞っ、マシンの存在を忘れていたわ!」
歯噛みするパニック。だがそんな彼に対しX3はマシンに乗ったまま特攻を掛けて来た。
「ハリケーーーーンアターーーーーーック!」
マシンで空中から急降下体当たりを仕掛けた。これは流石に耐えられるものではなかった。
「クルーーーーーーーーーッ!」
怪人は遥か彼方に吹き飛ばされた。そして空中で爆死した。
「これで怪人達は皆倒したな」
X3は怪人の爆炎を見上げて言った。
「X3」
そこへ役がやって来た。
「戦闘員は私が全て倒しました」
「そうですか。それは何より」
X3はそれを聞くと明るい声で答えた。
「ですがまだここでの戦いは完全には終わっていません」
「ええ、最後の大物が残っていますからね」
役はその言葉に頷いた。
「その通りだ」
そこで声がした。空中からだ。
「出たなっ!」
二人はそれを聞くと顔を上へ向けた。
「仮面ラァーーーーーーーイダX3よ」
そこにはドクトル=ゲーがいた。ただし彼自身がそこにいるわけではない。
巨大なホノグラフィーであった。彼の巨大な映像が浮かんでいた。
「ドクトル=ゲー、何の用だ」
「わかっている筈だ」
ゲーはX3を見下ろして言った。
「遂に決着を着ける時が来た」
「そうか」
X3はそれを聞き頷いた。
「私は今豫園にいる」
「豫園か」
豫園は上海の名所の一つである。黄浦江の中央にあり狭い空間に芸術的な細かい造りが多数為されている。まるで迷宮のようになっている。
「そこに私はいる。勝負は明日の正午だ。いいな」
「よし」
X3はそれに頷いた。
「ならばよい。仮面ラァーーーーーイダX3よ」
下にいる彼を見据えた。
「今度こそ貴様をこの手で倒す」
「それはこちらの台詞だ」
「相変わらずだな。楽しみだ」
ゲーは微かに笑った。
「貴様をこの手で葬るのを楽しみにしておこう」
そして彼は空の中に消えた。後には何も残らなかった。
「役さん」
X3は役に顔を向けた。
「はい」
「明日は俺一人で行きます」
「しかし」
「大丈夫です」
X3は力強い声でそう言った。
「ドクトル=ゲーも一人です」
「確証はあるのですか?」
「ええ。奴はこうした時は必ず一人で勝負を挑むのです。デストロンの時もそうでした」
「そうですか」
「ええ。奴は汚い作戦をよく使いますが一騎打ちもまた好むんです。俺は過去それで奴を倒しました」
三浦海岸での闘いの時である。
「あの時も奴は一対一で勝負を挑んできました。そして今度も」
「あの男の意地というやつですね」
「はい。ならば俺もそれにこたえるだけです。それが戦士です」
「ですね」
役は戦士という言葉を聞き頷いた。
「ならば私は
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