魔都の攻防
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です」
「魔神!?」
役はそれに顔を向けた。
「ええ、ドクトル=ゲーが作らせていたものです。三面六臂の機械の巨人です」
「そうですか」
「怖ろしい奴でした、眼から黒い光を発していましたし」
「黒い光ですか!?」
役はそれを聞き目の色を変えた。
「ええ。何かご存知ですか?」
「はい。トロントでゼクロスと一緒にいた時ですが」
彼はその時の暗闇大使と十二人の闇の戦士達のことを話した。X3はそれを聞き終えると深刻な声で言った。
「そうでしたか。どうやら敵はまた新たな力を手に入れたようですね」
「はい」
役はそれに頷いた。
「その力がどういうものか、まだ詳しくは知りませんが」
役の顔は危惧のそれであった。
「どうやらこの世界を破壊し尽す程のものであることは間違いないようですね」
「ええ」
二人はその爆発を見ていた。翌日の新聞には謎の爆発と報じられた。だがこれといって被害もなく、バダンの証拠も残っていなかったのでそれで話は終わった。
魔神と基地を破壊されたドクトル=ゲーは上海郊外に設けてあった第二基地に移っていた。
「さてと」
彼は指令室に入ると周りを見回した。
「魔神は破壊されてしまった。この失態をどうするか」
彼は考えていた。
「こうなっては仮面ラァーーーーーイダX3を始末するしかないが」
それは当初からの予定であった。だが今はそれよりも魔神を失った失態の方が気懸りであった。
「これが若し大首領のお耳に入れば」
彼はX3を倒す前に首領により処刑されるだろう。それを考えると暗澹たる気持ちになった。
「それは心配ない」
ここで何者かの声がした。
「首領にはわしがとりなしておこう」
指令室おシャッターが左右に開いた。そしてそこから軍服の男が姿を現わした。
「お主か」
それは暗闇大使であった。ゲーは彼に顔を向けた。
「ドクトル=ゲーよ」
彼はゲーを見据えて言った。
「お主は何の心配もする必要はない」
暗闇大使は彼を落ち着かせるようにして言った。
「フォローはわしに任せておけばよいからな」
「よいのか!?」
思いもよらぬ好意にゲーは少し不安になった。
「よい、そなたにはこの中国と仮面ライダーX3を始末してもらわねばならんからな」
大使はそう言うとニイ、と笑った。
「そうか」
ゲーもそれを聞きようやく笑みを取り戻した。
「見返りは何だ」
「見返りか」
大使はそれを聞き口の両端を吊り上げた。
「ダモンとのことだがな」
「ダモン!?」
「地獄大使のことだ」
「ああ、あの男か」
ドクトル=ゲーは彼の本名を忘れていた。
「何かあれば牽制してくれぬか」
「牽制か」
「そうだ。わしにつけなどという虫のいいことは言わぬ」
彼はドクトル
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