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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
魔都の攻防
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「逆ダブルタイフーンのことを私が知らないと思ったか」
 そう言うと手に持つ斧を振り被ってきた。
 逆ダブルタイフーンには弱点がある。それは一度使用したら三時間は使えないのである。
 斧が振り下ろされる。丁度変身が解ける瞬間に、だ。
「死ねぇっ!」
 斧がX3の頭上を襲う。だがX3はそれを何なくかわした。
「何っ!?」
 変身も解けてはいなかった。X3はそれまでと変わらぬ動きでゲーの斧をかわしていたのだ。
「これは一体」
「ドクトル=ゲー、どうやら俺のことを詳しく調べていなかったな。若しくは忘れていたか」
「そういうことだ!?」
「俺は再改造を受けたのだ」
「それは知っている」
「その時に俺は弱点を克服した。そう、俺は逆ダブルタイフーンを使っても変身が解けないのだ」
「何っ!?」
 ここで弱体化するのはあえて口にしなかった。それは駆け引きであった。
「抜かったな。さあどうする」
「おのれ、こうなれば」
 彼は後ろに跳んだ。そしてその目に無気味な光を宿らせた。
「この私の手で」
 そこで基地が地震に遭ったかのように揺れた。
「ムッ!?」
 ゲーはこれに慌てて周りを見回した。
「これはどういうことだ!」
「ドクトル=ゲー、大変です!」
 彼の前に戦闘員達が雪崩れ込んで来た。
「御前達、これはどういうことだ!」
 ゲーは彼等を問い詰めた。
「基地の各部で爆発が起こっております!」
「何、まさか!」
「そう、そのまさかだ」
 ここでX3が言った。
「もう一人いるということを忘れていたな」
「クッ、そうかあの男か」
 ゲーは思わず歯軋りした。そうであった。役がいたのだ。
「ヌウウ、どうやら全てにおいて私の負けのようだな」
 彼は屈辱に身を震わせながらもそれを認めた。
「仮面ラァーーーーイダX3よ」
 斧で彼を指し示した。
「今回は負けを認める。だがな」
 彼は言葉を続けた。
「この借りは必ず返す、この手でな」
 そう言うと踵を返した。
「すぐに会おう、その時が貴様の最後だ」
 そして戦闘員達と共にその場から立ち去った。
「これで上海はとりあえず救われたな」
 X3は呟いた。だが、それが一時的なものに過ぎないこともわかっていた。
「X3!」
 ここで後ろから役の声がした。
「ここにいましたか、捜しましたよ」
 彼はそう言って駆け寄って来た。
「行きましょう、もうすぐこの基地は完全に破壊されます」
「わかりました」
 X3は頷いた。そして役と共にその場を後にした。
 二人が出ると基地は大爆発を起こした。上海の海からそれは上がった。
「海中にあったのですね」
 二人は岸辺に板。役はその爆発を見ながら言った。
「ええ。どうやら海からあの魔神を出すつもりだったよう
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