隻眼の軍人
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った。バベルの塔と空中庭園は爆発してしまった。
「これで終わりですね」
スカイライダーはそれを上から見下ろしていた。両脇に抱えられている二人は黙って頷いた。
「ゼネラルモンスターも遂に死んだか」
スカイライダーの声は感慨に満ちていた。そこには強敵を思う漢の心があった。
「ライダー・・・・・・」
ライダーは何も答えない。だがその仮面が全てを物語っていた。
中東でのスカイライダーとゼネラルモンスターの戦いは終わった。ライダーはここで長年の宿敵を遂に葬り去ったのだ。そして彼は中近東の平和も守ったのだ。
「ゼネラルモンスターも死んだか」
百目タイタンはモニターを消して呟いた。
「惜しい男だったが。何処か甘さがあったな」
「それは奴だ軍人だったからだ」
同席していた男が言った。
「あの男はまず軍人であった。軍人は時としてその美意識に流されてしまう」
「お主は違うのだな」
タイタンは彼に対して問うた。
「当然だ。私ならばあのようなことはしない」
その男は毅然とした声で答えた。
「かって同じナチスにいても考えは違うということか」
「その通り」
彼はそう言うと立ち上がった。赤いマントが暗闇の中に現われた。
「フム」
タイタンは改めて彼を見上げた。
「そういえばお主は軍人としてナチスには入ったのではなかったのだったな」
「そうだ。私は科学者として入った」
赤いマントの男、ドクトル=ゲーはそれに対して答えた。
「成程な。ナチスといっても科学者と軍人では違うのか」
「そういうことだ。私はあくまで冷徹にいく」
「仮面ライダーX3との勝負においてか」
「うむ」
ドクトル=ゲーは頷いた。
「奴は必ず来る、私はあの男の考えることは全てわかるのだ」
「それは凄いことだ」
タイタンはやや冷ややかな声で言った。
「からかっているのか」
「いや」
彼はあえて余裕をもって首を横に振った。
「ただそれはある程度というところだろう」
「確かにな。それは否定しない」
彼は憮然としながらもそれを肯定した。
「だがそれだけで充分だ、奴は今上海にいる」
「ほう」
「そこで奴を倒す、あの魔都が奴の墓場だ」
「上海ごと消し去るつもりか」
「それでは面白くはない」
今度はドクトル=ゲーが首を横に振った。
「仮面ラァーーーーイダX3はこの私の手で倒す。このドクトル=ゲーの名にかけてな」
「ふむ」
タイタンはそれを興味ありげに聞いていた。
「そうでなくてはならん、奴はこの私の斧の前に倒れなくてはな」
「では上海はどうするのだ」
タイタンは彼に問うた。
「中国を滅ぼすのがお主の作戦だろう」
「それはわかっている」
ドクトル=ゲーは言った。
「上海をまず廃墟にする。その手
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