隻眼の軍人
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旋風脚を出す。
「フッ」
だがヤモリジンはそれを後ろに退きかわした。そして間合いをとるとニヤリ、と笑った。
「これをよけられるかな」
ヤモリジンは左右に分身した。そしてそのそれぞれのヤモリジンがライダーを取り囲んだ。
「分身か」
取り囲まれたライダーはそれを見て呟いた。
「その通り。そしてそれだけではない」
その全てのヤモリジンが攻撃を出す。無数の鞭がライダーを襲う。
「グオッ!」
激しく全身を打ち据えられる。思わず叫び声を出してしまった。
ゼネラルモンスターは後ろに戻った。すると分身が一つになる。
「フフフ、どうだ」
ヤモリジンは倒れ込むスカイライダーを見下ろして言った。その声にはあからさまな優越感があった。
「私の鞭は。かなり効くだろう」
「フン、残念だな」
ライダーはそれに対し言い返した。そして立ち上がった。
「この程度でライダーを倒せるとは思わないことだ」
「フン」
ヤモリジンはそれを見て言った。
「流石だな。もっともそうでなくては張り合いがないというものだ」
彼はそう言うと今度は左腕のヤモリの牙を鳴らさせた。
「次は別の方法で攻めてやろう」
立ち上がったスカイライダーに対してそのヤモリの首を伸ばした。それは一直線にスカイライダーの首へ襲い掛かった。
「クッ・・・・・・!」
ヤモリの牙がスカイライダーの首を喰らう。ライダーは思わず苦悶の声を漏らした。
「さあ、これならどうする」
ヤモリジンはもがき苦しむライダーに対して言った。
「これはどうしても外すことはできない。外そうとすればする程その首に食い込む」
「ウウウ・・・・・・」
ライダーは何とか引き剥がそうとする。だがヤモリの牙はヤモリジンの言う通り剥がそうとすればする程ライダーの首に食い込んでいく。
「さあ、これで最後か」
ヤモリジンはそんな彼に対して言った。
「最後は苦しまないようにしてやろう。これでな」
右手に爆弾を持った。それでスカイライダーを始末しようというのだ。
「壮絶に散るがいい、最後はな」
彼は勝利を確信していた。だがスカイライダーは違っていた。
彼は諦めてはいなかった。勝機をまだ窺っていたのだ。
「まだだ」
ヤモリジンの左腕を見た。それはまだ彼の首にくらいついている。
しかし、だ。それを外さなくてはならない。何故か、ヤモリジンは今から爆弾を彼に投げるからだ。
この左腕は取り外しができない。従って爆発に巻き込まれない為にその瞬間外さなくてはならないのだ。
(その時だ)
しかしそれは一瞬である。それにダメージで満足に動けるかどうかさえもわからない。
それでも動かなくてはならない。勝つ為にだ。
ヤモリジンは勝ち誇った顔でゆっくりと爆弾を振り上げる。そして
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