隻眼の軍人
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の様に見えた。
「いや、違う。あれは闇じゃない」
博士はそれを見て顔を青くさせた。
「あれは・・・・・・」
その黒いものは次第に鏡を覆っていった。
「黒い光だ!」
「まさか、そんなものがこの世に・・・・・・」
「存在する筈がない、と言いたいのだな」
ゼネラルモンスターはスカイライダーに対して言った。
「しかしこれは事実だ。その証拠に見せてやろう」
その言葉と同時に鏡を覆っていた黒い光が前方に放たれた。
それは光線となり前方を襲った。黒い光が通った場所が全て闇の中に消えていった。
「な・・・・・・」
三人はそれを見て絶句した。前にあった岩山が一瞬にして消え去ったのだ。
「どうだ、この光の力は」
ゼネラルモンスターは満足そうな声で言った。
「素晴らしいものだろう」
「ゼネラルモンスター、まさかこの黒い光で」
「そうだ、この中東を死の荒野に変えてやる」
スカイライダーに対して答えた。
「そしてそのあとに我がバダンの世界を築くのだ」
「クッ!」
彼はそれを聞きゼネラルモンスターに向き直った。
「そうだ、それでいい」
ゼネラルモンスターはそれを認めると不敵に笑った。
「どのみち貴様は倒さねばならないからな。我がバダンの為に。そして」
彼は言葉を続けた。
「この私のプライドにかけて」
「俺は違う」
ライダーはそれに対して反論した。
「ここにいる人々の為にゼネラルモンスター」
彼を見据えた。
「この黒い光を封じ、貴様を倒す!」
「そうか」
ゼネラルモンスターはそれを聞いて頷いた。
「ならば私を倒すがいい」
「そのつもりだ!」
彼は言い切った。
「フフフフフ」
ゼネラルモンスターはそれを聞くと益々上機嫌な笑い声を出した。
「それでいい。ようやくあの時の借りを返せる」
彼は眼帯を取り外した。そこには赤い眼があった。
「行くぞ、スカイライダー」
見ればもう一方の目も変わっている。そして言った。
「ゼネラルモンスター、本体!」
掛け声と共にその身体が変わった。
そのカーキ色の軍服が黒い身体になる。帽子が角になり口からは牙が生える。そしてその左腕がヤモリに変形した。
ゼネラルモンスターの正体、ヤモリジンであった。
「行くぞっ!」
ヤモリジンは前に突進した。
「望むところだっ!」
スカイライダーも前に跳んだ。両者の拳が激突した。
「フンッ!」
ヤモリジンの右腕に鞭が現われた。それでスカイライダーを打ちすえようとする。
「グッ!」
それを左脇に受けた。思わず苦悶の声を出す。
攻撃はそれで終わらない。続けて鞭を繰り出す。
しかし一撃目こそ受けたもののスカイライダーも怯まない。脚を狙ったそれを上に跳びかわした。そして右脚で
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