サバンナの巨象
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アマゾンはアフリカのサバンナに来ていた。
「話には聞いていたけれど凄いな」
隣にいるモグラ獣人が感嘆の言葉を出した。彼は人間の姿をとっている。
「うん、アマゾンここへは何度か来たことあるけれど何時見ても凄い」
彼も目を細めて言った。
「アマゾンとはまた違う。こうした自然もいい」
「そうだよな、おいらもそう思うよ」
モグラ獣人もまた自然が好きだ。彼もまた密林の中で生きているからだ。
二人は象やガゼルの群れの間を歩いている。ふとライオンの群れの中に入った。
「ちょっと通る、心配いらない」
アマゾンは突然の侵入者を見て立ち上がったライオン達に対して言った。ライオン達はアマゾンの目を見てそこで止まった。そして逆にアマゾンを出迎えるように道を開けた。二人はその間を進んでいく。
「相変わらず動物達に凄い人気だなあ」
モグラ獣人はそれを見て言った。
「アマゾン動物好き、だからその想いが伝わる、だから動物道を開ける」
彼は笑顔でそう答えた。
「動物アマゾンの仲間。仲間は助け合うもの、アマゾンそう思う」
彼はそう考え今までライダーとして戦ってきた。彼はライダーの中でも特に純粋で心優しい戦士なのである。
「動物もいいけれどさあ」
モグラ獣人はそんなアマゾンに対して言った。
「アマゾン、ここで何をするつもりだい!?見たところ草原と木だけで何もないよ」
サバンナは見渡す限りの大草原である。ここにいる人々は狩猟により暮らしている。彼等もまた自然と共に生きているのだ。
「モグラ、心配いらない」
アマゾンは心配するモグラ獣人に微笑んで言った。
「もうすぐわかるから」
「もうすぐ、もうすぐ、っていったもう一週間だよ」
彼は不満を露わにして言った。彼等はこの一週間ずっとサバンナを歩き回っているのだ。
「まだバダンの奴等は見つからないのかい!?」
「バダン!?」
アマゾンはそれを聞いてキョトンとした顔をつくった。
「そうだよ、バダンだよ」
モグラはその口をさらに尖らせて言った。
「ここにもバダンがいるんだろう!?だから来たんだと思うけれど」
「うん、確かにバダンここにいる」
アマゾンは顔を真面目なものにして答えた。
「けれどまだバダンの連中には会えない」
「どうしてだい!?」
「奴等アマゾン達を狙っている」
アマゾンは言った。
「じゃあ今すぐにでも来そうなものじゃないか」
モグラ獣人は不思議そうな顔をして言った。
「奴等は待っている」
「何をだい!?」
「アマゾン達が隙を見せるのを。多分その時に来る」
「そうか」
モグラ獣人はようやく事情を理解した。そして二人はサバンナを歩いていった。
アマゾン達の動きはアマゾンが予想した通りバダンによって見張られていた。彼等は
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